2015.04.22 選挙

投票率向上に向け、そろそろ本気で「投票」システムの見直しを考えてみませんか?

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投票システムの改善が投票率向上への近道

選挙における投票率低下が止まりません。投票時間の延長に加え、期日前投票の手段は以前に比べ柔軟になったにもかかわらず、有権者は投票所へと足を運ばないのです。

では、大多数の国民が政治に無関心なのかというと、ネットやTV・新聞などのマスコミでも、選挙速報や当落の予想特集、政治家による討論番組などは盛り上がっていたりもします。

しかし、昨今の投票率の推移を見てみると、そういった大多数の政治に興味がある人々が実際に投票しているのかというと、実はそうでも無いという状況なのです。

 

旧態依然とした古い投票システムが投票率低下につながっている

国民の大半が政治に関心があるのににもかかわらず、投票率が次第に低下しているという現実は、選挙というシステムそのものが今の時代のライフスタイルに応えていないという問題を示していると考えられます。

現代人のライフスタイルの多様化は、明らかに現行の投票制度からかけ離れています。

ネットの通販サイトで注文した商品がその日のうちに届く、そんなことが当たり前になっている世の中で、投票システムだけは何十年も前のハガキ持参と鉛筆書きという旧態依然としたシステムのままなのです。

現在では、週末が休日であることが前提の「一般的なサラリーマン」という、日本人の生活や働き方のスタイルは過去のものになりつつあります。

その証拠に「期日前投票」の利用者総数は選挙のたびごとに拡大の一途をたどる傾向にあり、「日曜日に、決められた場所に、決められた時間に行くことができる人」は今の世の中でどんどんと減っているのが現状です。

 

投票したくてもできない!「住民票主義」という弊害

若者で例をあげれば、地方から上京して一人暮しをしている大学生が投票行為をする場合、住民票の所在地に投票の権利を有するため、一人暮しをしている現住所では投票ができません。

したがって、住民票上の自治体の選挙管理委員会に「遠隔地投票」の手続きを申請しなければならないという状況です。

この手続はとても煩雑で、自治体によって異なるとは思いますが、郵送によって申請しなければならない場合が多いのです。

さらに、選挙管理委員会自体もそういった事務に不慣れな場合、書類をたらい回しにされ、危うく投票そのものの意欲が無くなってしまうということも十分あり得ます。

こうしたいわば「住民票主義」のようなシステムを正し、実際に生活している自治体において投票行動が可能になるように法律を改正するだけでも若者の投票率は随分と変わってくるでしょう。

 

限られた投票日がネックに!?増える期日前投票

さらに、硬直化した投票日や投票時間の問題というものもあります。普通、投票日は日曜日の朝から夜の8時までですが、それは「週末が休日であることが前提の一般的な勤労者(サラリーマン)」のライフスタイルを中心とした考え方です。

すでに投票のスタイルとして、近所の小中学校・集会所などに投票日に投票に行くというよりは、投票日である日曜日にとらわれずに何かのついでに、期日前投票を利用する方も多いのではないでしょうか。

そのことから、期日前投票所設置、とりわけ、駅やコンビニ・ショッピングセンターなどへの設置は、投票率の低下に歯止めをかけるのになるでしょう。

これだけ勤労世代の非正規雇用が拡大し、また、大学生の多くが親からの仕送り額の減少などに悩みアルバイトなどを兼任している現在では、そのライフスタイルは多岐に及んでいるといえます。

投票する曜日とその時間は拡大されるのが当たり前のものなのです。

投票日数を1日だけでなく数日間に拡大し、また、24時間に近い形で開放すれば、若者世代だけでなく全年齢において投票率は格段に向上するでしょう。

あるいは投票日自体を祝日にすることなどを、法律で別途定めるようにするべきです。

 

身近にあるようで実は身近にはない投票所

投票所の多くは市役所や小・中学校に設置されています。ですが、地の利においては不便な場合もあります。

その場合、所得の減少で格差の犠牲になりがちな若年層は、当然自家用車の保有率が少なく投票所への来所はかえって困難な場合もありえます。

小・中学校の多くは、駅から遠い住宅地の中にあることが多いからです。

投票記載所

投票記載所

ですから、既存の公的施設を転用した臨時投票所の増設や、空港や駅などJRや私鉄、航空会社と連携した投票所の開設こそ有効ではないでしょうか。

もっと身近なコンビニやスーパーなども当然、投票所を置く候補に挙がります。

それら各所に電子認証端末を設置し住民基本台帳カードによる本人確認が普及すれば、やはり投票率は劇的に改善されると思われます。

このように、実態と制度が乖離しているのに、それで投票率の低下を騒ぎ立てる方がおかしいと感じるのが普通ではないでしょうか。

 

※希望日本研究所 第8研究室

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