2016.03.31 鉄道

転落すると感電死?! 歩きスマホに要注意、線路には思わぬ危険が!!

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歩きスマホで線路に転落!もしもの時のため、事前に対処法を知っておきましょう

最近、いわゆる「歩きスマホ」と呼ばれる、ホームの上でスマホ操作していたり、ゲームをしている方を良く見かけます。

それにより、「歩きスマホ」をしてホームで電車に接触したり、ホームから転落して人身事故に巻き込まれる事故が増えています。

以前は、線路への転落者の5割以上が酔った客であったのですが、スマホに夢中になってよそ見をして線路に転落しての人身事故が最近になって目立ってきています。

駅のホーム上でのそういった行為は危険だと思っていても、どうしても急ぎのメールや調べ物などで使わざるを得ないということもあるかと思います。

そこで、鉄道各社はホーム上に駅員やガードマンを配置して乗客の安全を守ってはいますが、それでも転落事故は後を絶ちません。

根本的な対策としては、やはり、「ホームドア」を設置するしかないのです。

ホームドアの設置状況

ホームドアの設置状況(平成26年9月末現在)
国土交通省調べ

国土交通省も駅のホームでの転落事故防止に効果的であると、鉄道会社にホームドアを設置するように促しています。

しかし、設置するためにはコスト面や車両のドア数のなどの様々な問題をクリアしなければならず、残念ながらなかなか普及が進まない状況です。

ですので、「万が一ホームから転落したらどうしたらよいのか」をあらかじめ知っておけば、リスク回避の第一歩となると思います。

 

歩きスマホでホームから転落!どうすればいい?

それでは、もし、駅のホームで目の前の人が転落してしまった場合や自分が誤って転落した場合、確実で安全な対処法はどのようなものでしょう?

もしもの時のために、事前に対処法と予防法を頭に入れておきましょう。

次の二つの方法です。

 

◎「緊急停止ボタン」を押す

もし、目の前で人がホーム下に落ちたら……、まず第一に、「緊急停止ボタン」を押してください。

その後、ホーム下には退避スペースがありますので、落下した人にそこへ退避するように促します。

駅の緊急停止ボタンは、その駅の駅員だけではなく付近の列車に通知され、ホームに接近する列車がいればそれを検知して非常ブレーキを掛けます。

付近の列車の停止によって、他の列車の運行も抑制されますので、その後、ゆっくり確実に転落した人を救助することができます。

落ちた人を助けようとして、すぐに線路に降りることはとても危険なことで、落ちた人とあなたの2人の命を危険にさらすことになります。

列車は思っていた以上に速く、気づいた時にはすでに手遅れの場合もあります。

したがって、「列車が来れば音で分かる」などと過信せず、二次被害を防ぐためにも、まず「緊急停止ボタン」で電車を止めてから救出するのが基本です。

危険だと判断したら、ためらわずに「緊急停止ボタン」を押しましょう。

 

 

◎ホーム下の「退避スペース」に逃げ込む

それでは、もし自分が誤って転落した場合、どう対処するのが一番確実で安全なんでしょうか?

万が一、線路上に転落してしまった場合はすぐにホーム下に逃げるのが最善です。

駅のホーム下には黄色の塗料で枠が書かれた「退避スペース」がありますので、その退避スペースにすぐに逃げてください。

地下鉄の場合はホームの下に必ず退避スペースがありますが、地上の駅や旧来の古い駅では構造的に退避スペースを設けられなかったという場合もあります。

そういう駅では、ホームの壁面に線路内から上りやすくするために足を掛けるステップがありますので、そのステップを使ってすぐにホーム上に脱出してください。

じっとレールの間で伏せていても、列車の底はいろいろな機材がついており、それに接触してしまったり洋服が引っ掛かってしまう可能性が多分にあります。

列車が接近しているかどうかにかかわらず、すぐに「退避スペース」に逃げ込みましょう。

 

地下鉄の線路に降りると感電死?!

以上の2つの対策をとれば、万が一転落事故に遭遇しても、ほぼ確実に救助や避難をすることができます。

ですが、まだまだ万全だとは言えません。なぜなら、地下鉄や一部の線路には「思わぬ危険」が潜んでいることがあるのです。

それは、感電死の危険です。

 

3番目のレール『第三軌条』とはいったい何?

一般的に、地上の鉄道においては架線とパンタグラフによる、『架線集電方式』という方式が採用されています。

架線と呼ばれる上部に張られた電線を通して電気を供給し、電車はその電気をパンタグラフで集電し、動力モーターに電気が供給されています。

しかし、地下鉄においては、同じ方式を採用しようとするとトンネルの高さをある程度確保する必要があり、建設コストがかさんでしまうという問題があります。

そのため、地下鉄の中には『第三軌条方式』と呼ばれる、2本のレールの他にもう1本レールを敷き、その3番目のレールから電車に電気を供給するというという方式を採用している路線があります。

また、この『第三軌条方式』は地下鉄の地上区間や地下鉄以外の路線でも採用されている場合も見受けられます。

首都圏の場合、この第三軌条は東京メトロ丸の内線や銀座線に設置されています。

その他、ゆりかもめ、埼玉新都市交通のニューシャトルなどでも採用されています。

 

『第三軌条』には高圧電気が!!

鉄道各社によって異なりますが、この3番目のレールには電車を動かすための非常に高圧な電気が供給されています。

もし、うっかり触れてしまうと、感電してしまうという危険があるのです。

もちろん、感電するといっても、ちょっとビリビリするというレベルではありません。

第三軌条を流れている高圧の電気は、人体にとっては極めて危険なもので、触れた途端に感電死してしまうと考えて間違いはないと思われます。

いざ、感電すると身体を動かすことができなくなってしまいますし、感電している人を助けようとすれば巻き添えになる危険があるため、誰かの助けを期待することもできません。

さらに、一番の問題はこの第三軌条の危険性について一般の人はほとんど知らないだろうということです。

一部の鉄道マニアぐらいでしか、その危険性や、どの路線で「第三軌条方式」が採用されているかなどを把握している人はほぼいないと思われます。

また、地下鉄内などの暗い場所では、「第三軌条」がどこにあるのかさえ見分けることが難しいのです。

東京メトロ丸の内線では、全駅のホームにホームドアを設けて線路への転落を防いでおり、第三軌条に触れる危険はほぼ回避されています。

しかし、ホームドアが無い駅の場合には、そういった感電の危険にさらされている状況なのです。

 

大事なのは転落しないように自分の身を守る方法を考えること!

ホーム上では先に述べた「歩きスマホ」以外にも、ささいなきっかけでホームから線路に転落してしまう事例が数多く考えられます。

繰り返しになりますが、もし転落を目撃したら、まずは緊急停止ボタンを押しましょう。

ボタンが間に合わないぐらいなら線路に降りてはいけません。

やみくもに行動すれば共倒れの可能性大です。

また、自分が転落した際は、まっしぐらに退避スペースに逃げ込むこと。

しかし、地下鉄の場合、触れると危険な「第三軌条」を設置している場合もありますので、やはり、転落した後の事よりも、一番大事なのは転落しないために自分の身を守る方法を考えた方が得策かと思います。

転落のほとんどは不注意によるものです。

駅では「ホームの端にはそもそも近寄らない」こと、これが一番だとおもいます。

もちろん、根本的な対策をとるならば「ホームドアの設置」しかありません。

統計でも、ホームドアの設置によって転落事故は劇的に減少し、ホームドアの安全性への効果がはっきりしているというデータが出ています。

特に山手線の場合、恵比寿駅において2010年からホームドアが稼働してますが、その結果、2009年の転落事故を最後に人身事故は発生していないのです。

 

※希望日本研究所 第8研究室

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