2015.04.01 鉄道

坊ちゃん列車で道後温泉へ!観光にピッタシな松山の市内電車こと路面電車

5
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

夏目漱石の小説『坊ちゃん』に登場したSLを路面電車で復元!松山市の観光に対する本気を見た

蛇口からポンジュースが出るってホント?!

という都市伝説を見事に空港で実現した愛媛県松山市に、まずは一礼!

 

そんな松山市内にも、『いよてつ』こと伊予鉄道の運営により古くから路面電車が走っています。

バス事業も展開している伊予鉄道ですが、電車に関しては、この路面電車の他にも郊外へ向かう鉄道が3路線あります。

これを全てLRT(ライトレール)として一体化したらなぁ・・・
なんて勝手に妄想している次第ですが、愛媛県や松山市も路面電車の活用に積極的だそうなので、市民の足として/観光資源として、さらなる大きな進化が見られるかもしれません。

 

松山城を囲い込むように走る市内電車こと路面電車

松山市の中心部は非常にフラットな地形ですが、街のド真ん中に標高132mの小高い山が現れます。
そして山頂には、松山城の本丸が!

市内の路面電車は、この山を囲い込むような路線で運行しており、JR予讃線の松山駅や伊予鉄道の松山市駅から道後温泉を結んでいます。

大半の区間で道路との併用軌道を走り、かつ古い車両が多く使われ続けているため、文字通り「路面電車が走る街」を存分に味わうことができます。

 

路面電車に揺られて道後温泉へ!粋すぎる松山観光

松山と言えば、やはり何と言っても道後温泉ですね!

日本三古湯の1つと言われるだけあって、お湯はもちろん定評ですが、あの本館の重厚な佇まいから放たれるオーラといったら凄まじいものがあります。

しかも、街の玄関であるJR松山駅から道後温泉まで路面電車が運行しているんだから、ズルイの一言!

もう観光都市としては完璧なインフラではないでしょうか。

500375doudo

そんな松山に興味を持たない方が難儀で、もう12~13年前になりますが私も1度だけ行ったことがあります。

大阪から夜行快速『ムーンライト松山』に乗って明朝7時くらいにJR松山駅に到着し、そのまま路面電車に乗って道後温泉へ向かい、本館で朝風呂に入ったもんです。

いかにも「18きっぷを使った貧乏旅行」という感じで、あの頃は若かった・・・!

色々な場所を旅してきましたが、路面電車に乗ってダイレクトに温泉に入ったのは、ここ松山だけだと思います。

嗚呼、また味わいたくなってきた!

 

松山ではSLが路面電車に?!夏目漱石の小説に由来する『坊ちゃん列車』

今でも全国各地にて臨時ダイヤでSLが運行されており、親子連れなどで賑わいを見せています。
静岡の大井川鉄道ではトーマスまで走っているから凄い!

ここ松山では、なんと路面電車として毎日SLが走っているのです!

とは言え、正真正銘の蒸気機関車ではなくディーゼルエンジンを積んだディーゼル機関車
そして蒸気は水蒸気による演出です。

もちろん明治時代には、本物の蒸気機関車が走っていました。

その時のSLが「マッチ箱のような汽車」として夏目漱石の有名な小説『坊ちゃん』に登場し、主人公が利用したことから『坊っちゃん列車』として親しまれることになります。

そして、時代が進み鉄道が電化されると、もうSLは御役御免です。

有名な小説に出たということもあってか、実物の機関車は愛媛県の文化財に指定され、今でも展示保管されています。

しかし、それだけでは愛媛県民や松山市民は満足しません!

この『坊っちゃん列車』を復活させようという計画が地域住民により2001年に企てられ、そして同年に見事に復活を遂げたのです!

今では2編成で運行しており、日常的に「SLに乗って温泉に入りに行く」ことができます。

SLが道路を走る光景はシュールですね。

そしてもう1つ忘れてはならないのが、手動による方向転換

折り返し運転をしなければならない始発駅/終点駅では、機関車と客車とを切り離して人力で回転させます。

この作業自体が名物になっており、観光客は物珍しそうに見学されるそうです。
そりゃそうですよね?!

 

鉄道と路面電車が道路上で平面交差?!伊予鉄のダイヤモンドクロスも松山名物

ちょっと鉄ちゃん寄りのネタを1つご紹介!

伊予鉄道は「路面電車」と「郊外への鉄道」の2つの鉄道事業を展開していますが、これらが市の中心部である大手町駅で平面クロスしているのです。

しかも、直角で平面交差する箇所は大阪など全国で3ヶ所のみで、その中でも鉄道と軌道(路面電車)の直角交差は松山だけ

鳥山明先生の漫画が読めるのはジャンプだけ!

いやぁアッパレ、、、って、あれ?井の頭線?
そうです、京王電鉄から購入したり譲渡された車両が松山の街を走っています。

平面交差する駅も大手町だし、何だか東京の話みたいですね!

 

松山市内の乗り物がポンジュース色に?!バスも路面電車もオレンジで統一

伊予鉄道は今年5月に『IYOTETSU チャレンジプロジェクト』を発表しました。

まず第一に「乗ってみたくなるような電車・バス」を目指すとのことで、車両デザインの一新/統一が施される予定です。

iyotetsu
<出典> 伊予鉄道 オフィシャルサイト

 

これは素晴らしい試み!

個人的な強い思いで恐縮ですが、街の中を行き交う乗り物のデザインがバラバラなことに凄く違和感を覚えます。

以前にオランダのアムステルダムで同じ会社が運営する路面電車とバスと船のデザインが統一されているのを初めて見た時、それはもう異常なほど感動したのを今でも昨日のように思い出されます。

500650ams

美しいですね~!

なので、この伊予鉄道の「オレンジに統一」という取り組みを初めて知った時も、同じように心の中でスタンディング・オベーションしました。

早速もう何編成かはオレンジに変身しているとのこと!

美しいですね~!

なんだか味の濃いミカンを食べたくなってきたのですが、これってもしや伊予鉄道によるステマだったり・・・?

 

 

昔ながらの路面電車が走る松山市もLRT(ライトレール)に積極的!空港直結も視野に愛媛県も意欲満々

松山の路面電車は、古い車両が現役で走っていたり温泉地を結んでいたりと、良い意味でLRT(ライトレール)化されるイメージが正直つかないです。

しかし、そんなことはありません!

他の都市と同等か、それ以上に、愛媛県知事や松山市長は路面電車を活用させるべく積極的に取り組まれてます

しかも、ただ新型車両を導入したり電停をバリアフリー化するというだけでなく、足が必要だと思われる地域への延伸計画(新規路線)などまでしっかり検討されています。

これもひとえに、松山市民にとって路面電車が生活に欠かせない交通システムとして根付いている証拠ではないでしょうか。

実際に、市民や行政の支持により、今まで路線の廃線どころか縮小すら起こらず、タクシー業界から上がった「路面電車廃止の声」も不採用になった過去もあるほどです。

もうここまで市民権を得ている松山の路面電車が現状以下になることは考えられませんね!

では、どのように伊予鉄は進化していくのでしょうか。

 

どこまで路面電車が乗り入れるかが勝負?!JR松山駅の高架化

JR松山駅はグランドラインにあるため、線路を挟んで街が分断されている状況ですが、2年後の2017年(平成29年)を目標に高架化される予定です。

ehimepref
<出典> 愛媛県 オフィシャルサイト

 

それに合わせて、駅前周辺の再整備も行われる中、ここで最も注目したいのは「路面電車の電停」がどこに移設されるか?!

現在は駅前の通りに電停があり、JR線の駅から100m以上もある距離を地下道を通って行く必要があります。
バリアフリーとかユニバーサルとは程遠い状況なのです。

500375matsuyamast

ところが、今回のJR松山駅の高架化により、この遠い電停が駅直下に移設される予定らしいのです!

ただ駅前広場に近づけるのではなく、この「駅直下」というのがポイント・・・
そう、富山駅のように!

そしてこれは実現しそうな気がします。

というのも、そのまま駅の反対側方面に路線を700mほど延伸する予定があるため、となると否が応でもJR線の下を潜ることになります。
だったら、電停はJR線の直下にもってくるのが筋ってもんですよね?!

何とぞ宜しくお願い申し上げます!

500375143_4332

 

飛行機と坊っちゃん列車を乗り継いで道後温泉へ?!松山観光の将来

JR松山駅を潜り、そのまま700m延伸する計画路線は、そこで終わりというわけではありません。

なんと、将来そのまま松山空港まで乗り入れてしまおうと計画されているのです。

愛媛県知事も、実現性が容易でないことを踏まえた上で積極的に関係各社と連携する姿勢を見せており、夢では終わらせない意欲を感じました。

そしてさらに、就任2期目の政策の1つとして、松山空港までの路面電車延伸に本格的に取り組もうとされています。

同時に、昨年11月に再選を果たした松山市長もまた同じ考えです。

【愛媛県知事】

空港を降りて、坊っちゃん列車が止まっているなんて、日本どころか世界でもありえない。PRにはもってこいだ

【松山市長】

低床の連結路面電車の導入や、伊予鉄道路面電車の松山空港への延伸を進めていきたい

 

7月初旬には初の検討会も開かれ、これからジックリと空港までのルートなどが決定されていくことでしょう。

飛行機とLRTのダイレクトな乗り継ぎに期待!

 

飛行機だけでなく船も路面電車とダイレクトに?!松山港の新たな計画

伊予鉄道の路面電車ではない方(郊外へ向かう鉄道)も3路線あります。

そのうちの1つである高浜線は、高浜港の目の前まで路線が伸びていて使い勝手は抜群!

かと思いきや、この高浜港がキャパを超えてしまったもんだから、新しい港が駅から離れた場所に移設されてしまったのです。

したがって、鉄道から船への乗り換えがダイレクトだったのに、その間に鉄道から連絡バスに乗り換える必要性が生じてしまいました。

やはり今まで通り、港へは鉄道のみでダイレクトに行きたいですよね?

実は20年以上も前から、松山観光港まで鉄道路線を延伸しようという構想があります。

しかも!
この松山観光港の旅客ターミナルは、鉄道の乗り入れを想定して設計されているとのこと!

しかも!
行政も松山空港への乗り入れ構想と合わせて重要な課題としてい位置付けているとのこと!

ちなみに、広島港では港の移設に伴って路面電車の駅も移設されました。

松山においても、様々な問題がおありでしょうけど、是非とも実現させてほしいですね。

 

 

住民にも観光客にも重宝されている市内電車こと路面電車!さらなる進化に意欲を見せる愛媛県&松山市

市民に支えられつつ観光資源としても成り立っている松山の路面電車は、もはや最強ではないでしょうか?!

そしてさらなる計画!

松山市の玄関でもあるJR松山駅の高架化とそれに伴う電停の移設、さらには空港までの延伸など、どれをとってもワクワクしかしません。

そして、これらの計画以上に個人的に心を打たれたのが、愛媛県知事や松山市長のLRT(ライトレール)に対する積極的な取り組み姿勢です!

640480IMG_7685

どこの街だって交通の主役は自動車であろう今の時代に、世界各地で再評価されている路面電車を一層うまく活用していこうという自治体の意欲には頭が下がります。

是非ともLRT(ライトレール)を空港まで延伸していただき、空港から市街地までの新しいアクセス方法として、松山が!愛媛が!四国が!日本が!先進的な参考事例として世界中から注目されたいですね。

 

jp

【路面電車が走る街】

 札幌 函館 富山 大阪
 岡山 広島 松山 長崎 鹿児島

鉄道関連記事

鉄道関連記事をすべて見る