2015.08.14 鉄道

これぞ岡山の奇跡?!日本一短い路線に水戸岡デザインの路面電車が走る

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日本最大規模を誇る広島の路面電車!お隣の岡山は日本最小規模で営業中!

中国地方で路面電車と言えば、やはり日本最大規模の広島電鉄こと『広電』でしょうか?

原爆ドームや宮島など、メインの観光スポットも網羅しており、広島市民はもちろん、観光客にとってもとても便利です。

一方、お隣の岡山でも、岡山電軌こと『岡電』が活躍しています!

そして偶然にも、日本一長い営業キロの広島(35.1km)に対して、岡山は日本一短い営業キロ(4.8km)となっており、この隣り合う都市で、現在の日本における路面電車の規模(最大と最少)を知ることができます。

とはいえ、岡山電軌とて開業100年以上を経過しており、路面電車の歴史は古く、市民の足にもしっかり根付いているのです。

『第20回 岡山路面電車まつり』(岡山県岡山市)会場をJR岡山駅前広場と東山車庫の2つに分けて、それぞれの会場で楽しいイベントが盛りだくさんです!JR岡山駅前広場では、路面電車「MOMO」のミニサイズに乗れる「ミニMOMOに乗ろう」…

Posted by おかやま観光コンベンション協会 on 2015年6月7日

 

岡山の路面電車にとっては、たった4.8km?されど4.8km?

起点は言うまでもなく、JR岡山駅!

しかし、岡電の乗り場は駅前広場ではなく、駅前の通りを渡ったところに電停があります。

この時点でちょっと不便さを感じますが、ここも岡山市は改良する予定があるとのことで、追ってレポートします!

駅前の電停から、岡山城や後楽園のある方向への東山線(3.1km)と、途中から分岐する清輝橋線(1.7km)の2路線が伸びています。

この計4.8kmという総営業距離は日本最短ですが、分岐して2路線で運行しているので、路線数では1本しかない札幌や東京を上回りますね。

短い距離ながらも、市民の足として/観光客の移動手段として重宝され続けているからこそ、今でも廃止されることなく歴史が続いていることでしょう。

廃止どころか、様々な車両を企画・導入していたり、今や全国各地で検討されているLRT(ライトレール)化も大胆に計画していたり、岡山もまた『路面電車が走る街』として注目すべき街なのです。

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<出典> 岡山電気軌道 オフィシャルサイト

 

ワンコインで乗れる岡山の路面電車!驚くべき料金の安さ

長崎の路面電車が120円均一で日本最安値ですが、ここ岡山も負けていません。

料金均一制度は用いられていませんが、100円区間と140円区間の設定となっており、例えば観光客が訪れるであろう岡山城や後楽園の最寄である「城下駅」までだったら、ワンコイン100円で行けちゃいます!

そこから徒歩7分で烏城こと『岡山城』へ、徒歩10分で日本三名園の『後楽園』へ!

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まさに『ももクロ』?!岡山で走るシャレオツな路面電車『MOMO』と『KURO』

歴史ある岡電には、それはそれはレトロな車両が走っています。

しかし、名物電車と言えば、超低床車両『MOMO』と古い車両をリニューアルした『KURO』の、いわゆる『ももクロ』コンビです!

ちなみに、筆者の好きな曲は「ワニとシャンプー」です、、、って聞かれてないか。

 

【MOMO】岡山の奇跡(1)

岡山と言えば、パッと思いつくのは桃太郎先輩ですかね。

2002年7月に導入された超低床車両には、そんな桃太郎にちなんで『MOMO』と名付けられました。

いかにもヨーロッパの街並みを走っていそうな美しいデザインは、最近ではJR九州の『ななつ星』なども手掛けた超有名デザイナー水戸岡鋭治氏によるもの!

第一回日本鉄道賞やグッドデザイン賞なども受賞しています。

ちなみに、私はデビューしたての同年8月に乗る機会があったのですが、こんな形の路面電車が日本で走ってたことを知らなかったので、その衝撃は大きかったです。

 

【KURO】岡山の奇跡(2)

そんな美しい『MOMO』とももクロコンビを結成しているのが、岡山城に合わせて車体が黒く塗装されている『KURO』です。

昭和28年製の車両をリニューアルしたもので、これまた手がけたのは水戸岡鋭治氏!

車体の黒は、岡山城の通称『烏城』にあわせて「烏の濡れ羽色」をイメージし、また水戸岡さんらしく、JR九州の車両のように木が多用されています。

元となっている車両は東武鉄道から移籍されたもので、2編成あるうち1編成が『KURO』として岡山の城下町を走っています。

いや~渋い!
色からして、もう『ななつ星』の路面電車バージョンみたいですね?!

個人的には、全車両この色にしていただきたく!

ちなみに、もう1編成は、東武鉄道時代に日光市内を走っていた頃の塗装を復元しています。
通称『日光電車』、、、これはこれで最っ高だわ!

 

たま駅長が遠く離れた岡山の路面電車で復活?!和歌山電軌との関係

先日、わかやま電鉄の名物ねこ駅長『たま』が亡くなってしまいましたね。

社葬には和歌山県知事をはじめ、全国から約3000人もの人が集まり、海外でもニュースになるほどの存在でした。

そんな人気者であるたま駅長のキャラクターがデザインされた『たま電車』が、2009年から岡電で走っています。

え?和歌山の名物キャラクターが岡山で?シャレ?

いえいえ、これにはちゃんとした理由があるのです!

♪SUNたまたまちゃんに会うには♪岡山駅前停留所から東山行きの路面電車に乗り、終点の東山停留所を降りてすぐの場所に『岡電観光センター』はあります。お越しの際は『たま電車』に乗ってみてはいかがですか?三毛猫柄がとっても可愛い、乗ってい…

Posted by おかやま観光コンベンション協会 on 2013年6月4日

 

たまが駅長を務めていた貴志駅は「わかやま電鉄貴志川線」の終着駅ですが、当初の運営会社は「南海電鉄貴志川線」でした。

南海電鉄が貴志川線の赤字を解消できないとのことで路線廃止を表明したところ、岡山電軌が手を上げて『和歌山電軌』という子会社を設立し、経営を引き継ぐに至ったのです。

決して「わかやま」と「おかやま」で名前が似ているとか、全く関係ありません!

 

【期間限定で写真展列車を運行】

そんな「たま駅長」をしのぶべく、7/22~8/13の期間限定で『たま電車』の車内にたまの写真が数多く飾られることになりました。

早速お呼ばれされた地元の保育園児たちも喜んでいる様子!

かわいいけど、切なくもなりますね・・・。

 

 

富山に続け!岡山の路面電車もLRT(ライトレール)化してJRと相互乗り入れ?!

岡電では『MOMO』という超低床車両を導入していることからもわかる通り、レトロな路面電車から新たなLRTに転換する方向で動いてます。

そういう意味では、ただ新型車両を導入するだけでは終わりません。
トータルでユニバーサルな整備がされて、はじめてLRT(ライトレール)という交通システムが完成します。

そのうちの大きな1つが、岡山駅の駅前広場に路面電車の電停を移設(延伸)する計画です!

 

JR線から路面電車までダイレクトに!岡山駅前の再整備

岡電の起点となっているのはJR岡山駅ですが、電停は駅ナカでもなければ駅と直結すらしておらず、大通りを渡った先に完全に独立した状態で設けられています。

地元の方々は当たり前のように使っているかもしれませんが、客観的に見て不便に感じるように、岡山市としても電停の移設は検討しており、まさに協議を重ねている最中です。

駅前まで延伸するには大通りを交差する必要があるため、今年3月に行われた第3回調査検討会では「高架」「地上」「地下」の3プランが用意され、その他として、電停は移設せず歩道橋を整備する案も出ました。

1のコピー(案)地上
<出典> 岡山市 オフィシャルサイト

2のコピー(案)高架
<出典> 岡山市 オフィシャルサイト

3のコピー(案)地下
<出典> 岡山市 オフィシャルサイト

4のコピー(案)歩道橋①
<出典> 岡山市 オフィシャルサイト

5のコピー(案)歩道橋②
<出典> 岡山市 オフィシャルサイト

 

どうですか?!

個人的には地上をそのまま延伸してほしいですが、100歩譲って地下ですかね。
景観のことを考えると、高架案だけは絶対に反対です!

広電こと広島電鉄のJR横川駅も、駅から離れたところにあった電停を駅前広場内に延伸したことにより(地上のまま)、使い勝手が飛躍的に向上したそうです。

ぜひ岡山でも実現させてほしいですね!

しかも、横川駅と違って岡山駅は新幹線が停車するターミナル駅でもあるため、新幹線からLRTへの乗り換えがスムーズな動線で可能になることも期待いたいところです。

そう、富山駅のように!

 

岡山が第2の富山に?!JR吉備線のLRT(ライトレール)化計画

「ライトレールと言えば富山」というくらい、富山の政策は日本中から注目を集めました。

本格的なLRT(ライトレール)の導入を初めて実施したからという理由ですが、決してゼロから新設したわけでもなければ、元々の路面電車の路線を活かしたわけでもありません。

なんと、廃線に追い込まれたJR線を再利用しているのです。

そしてここ岡山でも、JR吉備線をLRT化する計画があります!

そもそもJR西日本は、2003年に富山(JR富山港線)と岡山(JR吉備線)のLRT化計画を同時に発表しました。

つまり、富山だけ先に実現化したことになります。

岡山は資金面など様々な理由で具体化されていませんが、去年には沿線住民による要望書も岡山市に提出されているとのことなので、富山のように地域活性につなげ、新たな成功例として注目されることを期待しましょう。

 

 

岡山も路面電車の街からLRT(ライトレール)の街へ

水戸岡デザインの路面電車が走る岡山は、そのフラットな地形からしても「路面電車が走る街」に相応しいですね。

街の規模も大きすぎず、市内の路線がもっと増えても良いのになぁとさえ思います。

それよりも、今まさに計画されている「岡山駅前広場への延伸」と「JR吉備線のLRT化」は是非とも実現していただき、当初の予定にあった富山の成功例と早く肩を並べられるようになるよう願ってやみません。

営業路線が短いということもあり、現状の停留所のバリアフリー化などはあっという間にできるでしょう。

岡山の路面電車には、その先を期待しています!

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世界的に次世代型路面電車『LRT(ライトレール)』へと進化している路面電車は、環境対策・渋滞対策・高齢化対策など様々な活用メリットがあることから再評価されているのです。

 

jp

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