2015.07.02 鉄道

広島の路面電車『広電』は日本一!広島駅から安芸の宮島まで

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日本最大規模を誇る広島の路面電車!バスよりも便利!?

市民から『広電(ひろでん)』の愛称で親しまれている広島電鉄の路面電車は、100年以上も広島市民の暮らしに沿って走り続けています。

そしてその規模は、全国で約20ヶ所ある路面電車が走る街の中でも日本一

☑ 車両数  : 136編成
☑ 営業キロ : 35.1km(軌道16.1km+鉄道19km)
☑ 利用者数 : 約15万人(1日平均)

では、なぜ広島はここまで路面電車が盛んな街になり得たのでしょうか?

 

広島が日本一の路面電車都市に君臨する理由!

モータリゼーションが発展した昭和40年代には、渋滞を生む悪の根幹として、全国各地で路面電車が廃止されていきました。

そんな中、広島でも廃止の計画はあったものの、結果として路面電車が残りました!

その理由をザックリ列挙しますと・・・

☑ 路面電車の廃止は国の政策方針であり、民営の広島電鉄は廃止の対象外
☑ 廃止が相次いだ都市から中古車両を購入するなどして、経営状態を改善
☑ 軌道内の車進入を禁止して路面電車を優先することで、利用者数が安定
☑ 川が何本も流れる広島は地盤の弱い三角州上にあり、地下鉄工事が困難

地理的条件や経営的条件に加え、かつ様々な要因が重なった時代背景もあるでしょう。

しかし、なにより広島という街のサイズが路面電車に適しているからこそ、今でも市民の生活に密着し続けているのではないでしょうか。

広島は、地方の各自治体が目指しているコンパクトシティそのものかもしれませんね。

 

まるで博物館!多種多様の路面電車が走る広島

7路線9系統で運行している広電は、136編成という日本一の車両数で多くの広島市民を日々乗せています。

しかも、ただ数が多いだけではありません。
その種類も豊富で、何十年と走り続けるレトロ型から話題の超低床型まで、実に25種類ものタイプが現役で走っています。

では、その一部をご覧くださいませ!

カオスですね~。

同じデザインの車両を走らせて統一感を保った方が、街の景観を考えた上でも良いとは思うのですが、ここまで多種多様だと、逆に名物にもなって面白いですね。

大事な観光資源にもなっていることでしょう。

 

原爆にも負けなかった広島の路面電車

1945年8月6日・・・
あの原爆が広島に投下された許されない日です。

当然のように、市内の路面電車は全線不通になってしまいました。

しかし、3日後には一部区間で運転を再開したそうです!
当時は生まれてもいなければ広島で育ったわけでもない私ですが、正直ウルっときました。

そしてつい先日、被爆をした車両が当時の塗装に復元され、広島市内を走行したそうです。

これまた涙ちょちょぎれる光景です。

 

日本三景へも広島駅から路面電車で!料金たったの260円!

広島観光の代表格といえば、安芸の宮島こと厳島。

宮城の『松島』と京都の『天橋立』と並ぶ日本三景で、大鳥居が海上に浮かぶ厳島神社国宝にも指定されています。

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はじめて訪れた時の私は、フェリー乗り場の桟橋が目の前にあるJR宮島口駅まで、何の疑いもなく電車(今はなき夜行快速『ムーンライト山陽』)で行きました。
むしろ、それ以外のアクセス方法があるとは想像もしてませんでした。

しかし!広島駅から宮島まで広電が直通運転していることを現地で知ったのです!

いやぁ、悔しかったですね。

滅多に乗らないフェリーに乗れた喜びを感じつつも、情緒あふれる路面電車で来なかったことをしばらく後悔したもんです。

なので、広島の市街地まで戻る際は、もちろん広電に乗りましたとも!

途中の西広島駅までは専用軌道を走るため、普通の鉄道と変わりません。
それでも、乗り換えなしで途中から併用軌道を走行していわゆる路面電車になるわけですから、そりゃワクワクしますわな!

というわけで、宮島へお出かけの際は、ぜひ広電で!!(CMくるかな・・・)

ちなみに、このフェリーは18きっぷで乗船可能です!!(CMくるかな・・・)

 

まるでヨーロッパ?!西広島駅は路面電車のターミナル駅

JRとも接続している西広島駅は、広電にとって重要なターミナル駅です。

というのも、広島駅から西広島駅までが路面区間で、西広島駅から厳島神社のある宮島口までは専用軌道となるからです。

いわゆる、軌道と鉄道が接続する駅ということになります。

以前はホームも別々でしたが、広島駅から宮島口までの直通運転が行われていることからもわかるように、今では1つ屋根の下でホームは統合されています。

どうです?文字通り1つ屋根の下でしょ?!

このヨーロッパの大きな駅にありがちな大きなドーム屋根は、開放感が凄まじく、心が躍る気さえするから不思議です。

さらには、超低床車両の導入にあわせてフラットに乗り降りできるよう、ホームの高さも調整されています。

いわゆるLRT(ライトレール)化ってやつですね?!

ちなみに個人的なことですが、大屋根設置やバリアフリー化に加え、ホームの複雑な形状が凄くツボで、見ていて飽きません!

ただのインフラではなく、もはや観光資源でしょう。

 

広島の路面電車もLRT(ライトレール)の時代じゃけぇ

富山市での成功事例で『LRT(ライトレール)』という言葉が認知されてきました。

いわゆる次世代型の路面電車で、主に環境対策・渋滞対策・高齢化対策など様々な活用メリットが挙げられます。

もちろん、日本一の路面電車都市である広島でも例外ではありません。

広島電鉄としても「懐かしい」から「新しい」へと路面電車ルネッサンスを展開中だけあって、新型車両の導入停留所の改良が進められています。

もはや日本一のLRT先端都市になるのも時間の問題ではないでしょうか。

すでにしっかりした基盤ができているのは強いですね。

 

広島もLRTの街に?!次世代型の路面電車が続々と導入

25種類136編成と多くの車両を抱える広電ですが、そのうち3種類30編成がLRT車両とも言われる『超低床型車両』です。

1999年に初めて導入されたグリーンムーバーこと5000形は、なんと12編成がドイツから!
ヨーロッパっぽいデザインというより、まんまヨーロッパ製ということになりますね。^^;

しかし、メンテナンスに手間や費用が掛かることに加え、国産車両の開発気運が高まったタイミングと相まったこともあり、2005年には国産初の完全超低床車両がデビューしました。

2013年にはさらに新しい車両も導入され、広電のLRT化も順調に進んでいます。

しかも、ただ車両を新型にしただけではありません。

それまで超低床車両が運行されていなかった路線でも運行を開始したため、ますますバリアフリー化が進んだことになります。

レトロな車両が減っていってしまうのも寂しいですが、こうした超低床車両の必要性も十分に理解できるため、正直ちょっと葛藤してしまいます。

そういう意味では、コントラストの強い新旧の車両を同時に見られる今は貴重ですね。

 

広島駅より凄い!横川駅はJRの改札口から路面電車の停留所まで50m!

JR山陽本線の横川駅からも広電に乗ることができますが、JRの駅と広電の停留所が離れていて、今まで利用者には不便な使い勝手でした。

そこで2003年3月、 国交省や広島市やJR西日本や地元商店街が協力し合い、路面電車の停留所を駅前広場内へ移設したのです!

また、あわせてJRの改札口も移設した結果、JR横川駅の改札口から広電の乗り場までの距離が、整備前の約250mから一気に約50mにまで短縮されました。

これぞ広電の掲げる路面電車ルネッサンスですね!

 

広島港では路面電車から船への乗り継ぎもダイレクト!

瀬戸内海をクルージングする起点となる広島港へも、もちろん広電で行くことができます。

その広島港の旅客ターミナルが広電の駅から離れた場所に建設されるのにあわせて、広電の駅も新旅客ターミナル前に移設し、ここでもまた路面電車と船との乗り継ぎの利便性を向上させることができました。

さすが、鉄道事業の単体ではなく港湾事業と協力しただけのことはありますね。

しかも、駅のデザインも怠っていません!
他の改良された駅と同じように、大屋根が大胆に使われ、とても開放的で気持ちの良い空間に生まれ変わりました。

使い勝手を良くしたことだけに留まらないなんて、本当に素晴らしい!

用も無いのに行ってみたい!とさえ思いますもん。

 

 

広島の路面電車 vs 富山のLRT(ライトレール)

日本一の規模を誇る広電こと、広島電鉄。

最新の超低床車両を導入しているとは言え、イメージとしては『LRT(ライトレール)』より『路面電車』の方が強く感じます。

もちろん富山の事例も素晴らしいですが、広島ほどの規模で大々的にLRTを導入したら、それこそヨーロッパのLRT先端都市に劣らない事例になるでしょう。

いやぁ、広電の今後にはワクワクしかしません!

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どこか懐かしい路面電車は次世代型路面電車『LRT(ライトレール)』に進化し、環境対策・渋滞対策・高齢化対策など様々な活用メリットがあることから、全国はもとより世界的に再評価されています。

 

jp

【路面電車が走る街】

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