2015.06.24 鉄道

駅の変化とともに人の流れも変わりつつある「渋谷駅」その安全対策をチェック!

6
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

9階層分の上下移動!?あなたは「渋谷駅」のさらなる最短ルートを探せるか

前の回では、第一位の乗降客数を誇る「新宿駅」、そのホームドアの設置状況をご紹介しました。

昼夜を問わず人の流れが絶えることのない新宿駅では、1日350万人もの人がホーム上を行き交っている超過密状態です。当然、確実な安全対策を早急に求められているのは確かで、京王、小田急、東京メトロ、都営地下鉄はすでにホームドアを稼働させています。

ただ、JR東日本が他社より一歩も二歩も遅れている、という点は気になります。

さて、今回は新宿駅に続く2位の位置を占める「渋谷駅」について見てみようと思います。この渋谷駅も、ホームでの混雑具合は新宿駅に勝るとも劣らないものとなっています。(※以下の表はこちらのページを参考にしました)

 1位 新宿駅   東京都
 2位 渋谷駅   東京都
 3位 池袋駅   東京都
 4位 梅田駅   大阪府
 5位 横浜駅   神奈川県
 6位 北千住駅  東京都
 7位 名古屋駅  愛知県
 8位 東京駅   東京都
 9位 品川駅   東京都
10位 高田馬場駅 東京都

 

1日の利用客は約300万人を越えるとも言われる「渋谷駅」安全対策は万全か!?

1日の平均乗降客数は、新宿駅に次いで日本で2番目に多いとされています。(※別の調査では池袋に抜かれ3位に落ちたというデータもありますが)
その数はJR,私鉄、地下鉄を全て含めて約300万人にものぼり、世界第2位の乗降者数となります。

特に東急電鉄は、直通を含め1日当たり100万人以上の利用客を誇り、大手私鉄としては一駅の利用者数でトップの数字です。地下鉄の高低差

渋谷駅に乗り入れる各社の路線は、地上から地下までたいへん複雑な構成で乗り入れをしています。

山手線のホームと埼京線・湘南新宿ラインのホームとでは距離がかなり離れており(約400メートル)、その間には動く歩道が設置されていたり、銀座線のホームが地下鉄なのに地上3階にあったりと、かなり複雑です。

これは、渋谷駅のある渋谷が地名の通りに「谷」のような場所であり、地下を走っていたはずの銀座線が渋谷においては一番高いところに到着するということがおこっているのです。

また、2013年には東京メトロ副都心線と東急東横線が相互直通運転を開始し、直通運転の東上線沿線から神奈川県の横浜市まで接続したことにより、郊外から利用客の流入が加速しています。

渋谷駅では、再整備計画によりさまざまな増改築があちこちで行われており、それもまた混雑を助長しています。

yardmap

渋谷駅は以下の4社9つの路線が乗り入れています。

① JR東日本 山手線・湘南新宿ライン・埼京線
② 東急電鉄 田園都市線・東横線
③ 東京メトロ 半蔵門線・銀座線・副都心線
④ 京王電鉄 井の頭線

 

① JR東日本【乗車人員 378,539人/日】

渋谷駅は1日に約80万人が利用し、JR全体でも新宿、池袋に続き第3位の利用者数があるJR主要駅の一つです。

渋谷駅には、山手線・埼京線・湘南新宿ラインの3つの路線が乗り入れています。

山手線のホームは東急百貨店東横店に挟まれており、カーブの途中にホームがあるため、電車とホームの間が広く開く場所があるため大変危険な状態になっています。

湘南新宿ラインのホームは山手線に比べ、恵比寿駅寄りに存在しておりその距離は約400メートルほど離れています。そのため、渋谷駅での乗り換えには時間がかかるため、隣の恵比寿駅を利用して乗り換えをした方が便利です。

また渋谷駅は再整備中で、埼京線・湘南新宿ラインホームは東急東横線ホーム跡地への移転することになっています。

前述のとおり山手線のホームは車両とホームとの間隔が開いている場所があり、混雑時などは転落の危険が非常に高いのですが、ホームドアはいまだ設置されていません。

しかし、山手線は全駅でのホームドア設置がすでに決定されていて順次設置を進めていますが、渋谷駅への設置は遅れて2017年以降になるようです。

 

② 東急電鉄【乗車人員 663,645人/日】

渋谷を起点とする東急線には東横線と田園都市線の2路線があり、現在ではそれぞれ東京メトロとの相互直通運転を行っています。

東急東横線は2013年3月16日に東京メトロ副都心線との相互直通運転を開始しました。

それ以前の東横線は高架駅でしたので、乗り換えには一度改札を出る必要がありました。

相互直通運転開始に伴い地下5階に位置するホームに移転し、高架のホームは3月15日をもって稼働を終了しました。

今後は渋谷地区の再開発に伴い古いホームは解体され、その後、埼京線・湘南新宿ラインのホームが移転する予定です。

また、田園都市線は半蔵門線との相互直通運転を行っており、渋谷駅は東京メトロ半蔵門線との共同の駅となっており同一ホームを使っています。

現在、東横線(副都心線)の渋谷駅にはホームドアが設置完了済みですが、田園都市線(半蔵門線)にはまだ設置されていません。

田園都市線の渋谷駅ホームは狭く、ラッシュ時は大変混雑しますので早急な安全対策が必要です。

 

③ 東京メトロ【乗車人員  731,184人/日(半蔵門・副都心) 226,644人/日(銀座)】

東京メトロは銀座線・半蔵門線・副都心線の3路線が乗り入れています。半蔵門線・副都心線は東急との相互乗り入れとして上記で紹介していますので、ここでは紹介していない銀座線について見てみます。

前述のとおり、銀座線の渋谷駅は地上3階部分にあり、銀座線唯一の高架駅です。駅ホームはビルの中にあり、発車後すぐに明治通りの上を横切る形になっています。

また、渋谷駅のなかで最も高い位置にホームがあり、他の2路線は地下駅のため、メトロ間の乗り換えでも一度改札を出なければならないのが不便です。

半蔵門線は隣の表参道で乗り換えれば便利ですが、副都心線は地上3階から地下5階まで延べ8階層を移動しなければならないという、とても同じ駅とは思えない移動時間です。

銀座線の車両編成が短いため駅ホームはかなり狭くなっており、ラッシュ時には身動きが取れないほど混雑します。

また、銀座線にはいまだホームドアが設置されていませんが、銀座線は全駅リニューアルを予定しており、渋谷駅にもそれに伴いホームドアが設置される予定です。

 

④ 京王電鉄【乗降人員 344,972人/日】

京王線は井の頭線が乗り入れています。井の頭線は東京都武蔵野市の吉祥寺駅と渋谷駅とを結んでいる路線で、渋谷は地上2階の高架駅となっています。

駅のホームは渋谷マークシティの中にあり、他の路線に乗換するためには改札を出なければならず、地下の東急線等への乗り換えするためには5分以上かかってしまいます。

渋谷駅は京王電鉄内では新宿駅に次いで利用者数が多い駅であり、主要駅の1つとなっています。

現在、銀座線への乗り換えは比較的容易ですが、渋谷駅再開発に伴う銀座線のホーム移設で、銀座線への乗り換え時間は増える予定となっています。

渋谷駅には降車用のホームを用意しラッシュ時の混雑に対応していますが、それでもさばききれないこともあります。

ホームドアの設置が待たれますが、今のところ吉祥寺駅にのみホームドア設置予定です。

 

埼玉県から神奈川県にまたがる広い地域からの膨大な人の流入・流出が日々行われている渋谷駅

渋谷駅においては9路線のうち、いまだ2つの路線にしかホームドアが設置されていません。日本で1・2を争う利用客数を誇る駅であり、ラッシュ時にはホームは非常に混雑します。

そのため、ホームからの転落防止のためホームドアの設置が待ち望まれるところです。

今後、JR東日本では山手線に、東京メトロでは半蔵門線・銀座線にホームドアが設置される予定ですが、ここでも、やはりJR東日本が他社より一歩も二歩も遅れています。

副都心線の相互直通運転の開始や湘南新宿ライン運行で、埼玉県から神奈川県にまたがる広い地域から膨大な人の流入・流出が日々行われているのが、この渋谷駅です。

1日300万人もの人々の安全を守るためにも、早急な安全対策が求められます。

 

※希望日本研究所 第8研究室

鉄道関連記事

鉄道関連記事をすべて見る