2015.06.10 鉄道

富山に導入された次世代型路面電車『LRT(ライトレール)』に日本中が注目!

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生活にも観光にも便利!富山ライトレールは新しい路面電車の姿

今年の3月、新たに北陸新幹線が開業しました。

メディアでの話題の大半は、今のところ終着駅になっている金沢に集中していますが、鱒寿司や立山黒部アルペンルートをはじめとする1つ手前の富山だって忘れてはいけません。

特に最近では、次世代型路面電車こと『LRT(ライトレール)』を活用した街づくりに注目が集まっています!

もともと駅の南側では、立山や宇奈月温泉に向かう富山地方鉄道の「一部軌道区間」として、すでに路面電車が運行しています。

走り続けて100年以上!

走り続けて100周年!

Posted by とやまレールライフ・プロジェクト on 2013年9月1日

 

ところが、今回の注目の的は、2006年に開業した駅の北側のルートです。
しかも驚くことに、全長たった7.6km

短い距離にも関わらず、全国が注目したその訳は・・・?!

 

JR富山港線の廃線を活かして路面電車(ライトレール)に転用!

富山に導入されたLRTは、ゼロから軌道を敷設したわけではありません。

JR西日本から富山港線を引き継いで線路を再利用しているのです!
いわゆる第三セクターというやつですね。

もちろん車両は新品!
開業に合わせて低床型の2両連結車両が7編成が導入され、それぞれ虹の7色になっています。

井の頭線が路面電車になったみたいですね?!

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<出典> 富山市 オフィシャルサイト

 

まさに路面電車!道路の上も走る富山ライトレール

富山港線で使われていた線路を再利用して路面電車を走らせるとは言え、全区間そのまま使っているわけではありません。

市の中心部である富山駅から1.1kmは、道路との併用軌道を新たに敷設し、文字通り路面電車として走行しているのです。

そして、途中からJR富山港線で使われていた既存の線路に入り、富山港を目指します。

とはいえ、路面電車区間は全体のわずか15%ほどであり、ハード面としては元のJR線と大差ないのです。

それにも関わらず、当初から乗客数が予想を上回って好調な理由は?

運行本数の増加
低床型車両の導入
利用運賃の均一化
パーク&ライド用の駐車場整備
市のアピール

利用者が減ってしまった路線を廃線にせず、しかもLRTという路面電車を思い切って導入した結果、功を奏して成功しました。

しかし、補助金がないと大幅な赤字だという話もあり(ry

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<出典> 富山市 オフィシャルサイト

 

終着駅の岩瀬浜駅では路面電車とフィーダーバスが接続

路面電車区間から旧JR富山港線の線路に入り、残り6.5kmほど北上すると、終点の岩瀬浜駅に到着します。

富山湾まであとたった100mという距離に位置するこの駅では、降りたホームがそのままバス停となっているのです!

もちろんインフラを整えているだけでなく、路面電車のダイヤに合わせてバスも発着するようになっており、支線バスいう意味で『フィーダーバス』と呼ばれています。

これは地方都市の交通システムとして最高の見本であり基本ではないでしょうか?!

ちなみに、途中の蓮町駅でもフィーダーバスと接続しています。

本来は全駅でフィーダーバスパーク&ライドが完璧に整備されることが理想ですが、日本の街づくりの新しい基本形として、これでも十分に注目に値する施策であることに異論はないでしょう。

 

 

富山地方鉄道の歴史ある路面電車もライトレールに変身

こうして、旧JR富山港線の路面電車(ライトレール)が2006年に開業すると、第二弾として市街地の環状線が2009年に開業しました。

ますます富山はコンパクトシティに!

ちなみに、富山港へ向かう路線には『ポートラム(Portram)』という愛称が、駅の南側を循環する路線には『セントラム(Centram)』という愛称が、それぞれ付いています。

この環状線もゼロからの新路線ではありません。
すでにコの字型で運用されている路線に0.9kmだけ軌道を新設してロの字型にすることで、一周3.4kmの環状線が実現しました。


<出典> 富山市 オフィシャルサイト

 

100年以上も続く富山の路面電車!それでも車両は最新の低床型ライトレール

路線の新設に合わせて、低床型の路面電車が新たに導入されました。

個人的に評価したいのは、先にデビューしたポートラムに合わせて、セントラムにも同型同規格の車両を導入したことです。

もちろんこれには理由があるのですが、これは後ほど!

ただし、カラーリングだけは違い、ポートラムがレインボー7色なのに対しセントラムはモノトーン3色の展開となっており、決して景観を邪魔しないどころか、むしろプラスの効果さえあるように思えます。

もちろん古くからの路面電車も現役で走っており、富山市民の生活の足として活躍中!

ちなみに、ポートラム(北側)とセントラム(南側)の車両デザインは統一されているものの、運営会社はそれぞれ富山ライトレール株式会社富山地方鉄道株式会社と異なります。

まぁ一般利用者には関係ないことかもしれませんが・・・。

 

富山駅では北陸新幹線のホーム直下で南北の路面電車が相互乗り入れ予定!

今年の3月14日といえば、北陸新幹線と上野東京ラインの開業がニュースで賑わいましたが、ここ富山駅でも大きな大きな変化がありました。

駅南側の路面電車の停留所が、今までの駅前広場から駅中に移動し、新幹線を降りてそのままトラムに乗れるのです!

嗚呼、なんてヨーロッパ・・・

玄関開けたら2分でご飯 ♪
新幹線降りたら2分でトラム ♪

北陸新幹線の開業に合わせ、在来線ともども高架化されたから実現できたのですね。

しかも、これは駅の利便性を考えただけの計画ではなく、北の路面電車『ポートラム』南の路面電車『セントラム』が近い将来に相互乗り入れするため!

車両のデザインを統一したのも、実はこのためだったのです。

今はまだ線路が途切れており、副都心線と東横線が相互乗り入れする前の副都心線渋谷駅みたいな状況です。
・・・って、分かりづらいか。

ちなみに、Googleのストリートビューを覗くと、ちょうど工事中の様子がうかがえます。
期間限定かも?

 

 

路面電車を活かした富山ライトレールの街づくり事業

富山の事例が成功とされているのは、路面電車を活かした単体の鉄道事業ではなく、街づくり事業の交通網計画として進めたからだと言われています。

ただ単にJRの廃線に低床型路面電車を走らせただけでなく、様々な都市計画と連動することにより、使い勝手が飛躍的に向上したり、はたまた補助金も出たりして、いわゆる「成功した」とされているのだと思います。

富山の事例が全国の各都市で必ずしも当てはまるとは限りません。

しかし、より良い街づくりを考えていく上で「路面電車の見直し」というのは、決して無駄にならない議論ではないでしょうか。

そんな難しいことは抜きにして、ただただ「街中に路面電車が走るって素敵」という感覚も、意外に大事かもしれません。

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どこか懐かしい路面電車は次世代型路面電車『LRT(ライトレール)』に進化し、環境対策・渋滞対策・高齢化対策など様々な活用メリットがあることから、全国はもとより世界的に再評価されています。

 

jp

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