2015.06.15 教科書

「WGIP」ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラムを知っていますか?

3
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

2015年は中学校の教科書採択の年

日本・中国・韓国の国旗②(近景)

2015年は、中学校の教科書採択の年にあたります。各出版社が検定を申請した教科書を文部科学省が検定し、4月に検定結果を公表します。

この検定に合格した教科書の中から、各自治体や採択地域が、その自治体や採択地域で用いる教科書を選定する作業に入り、7月には採択する教科書が決まっていきます。

2015年4月に、中学校の教科書の検定結果が文部科学省から発表されましたが、検定結果が発表されるたびにマスコミを賑わせているのが、中国・韓国の反応です。

 

教科書検定のたびに繰り返される中韓の干渉

文部科学省

韓国政府は日本政府に抗議し(当然、受け入れられないと一蹴)、韓国国会では、日本の教科書の検定をめぐって国会決議までなされ、「安倍政権の独島(竹島)領有権侵奪および歴史歪曲に対する糾弾決議案」は182人が投票し、賛成181人、棄権1人の賛成多数で可決されています。

決議では、竹島の領有権主張を明記した日本の教科書の検定結果を「日本政府による韓国の領土主権の侵害」と指摘し、「荒唐無稽な行為は直ちに取り消すべきだ」と非難しています。

中国も今回の教科書検定について警戒感をあらわにしています。

国営新華社通信のニュースサイト・新華網では、安倍首相が日本の若者に「自虐史観」を与える歴史教科書を改め、「自分の国に誇りを持てるような内容」にしようとしているとか、釣魚島(尖閣諸島)や竹島を日本固有の領土と称し、「南京大虐殺」の記述を変えた教科書が6日、検定で合格したことが発表されたとし、「歴史修正主義が進行している」というプロパガンダを煽っています。

しかし、日本国の中学教科書の検定なのに、なぜ中国・韓国が批判を加えなければならないのでしょうか?

中韓の態度にずいぶんと不快な思いをされている方も多いでしょう。
私もその一人ですが、不快な思いをするだけではなく、こういう状況になった背景を知り、どうすべきかを考えていく必要があるでしょう。

 

教科書問題の源流、「WGIP」

勉強している女の子

今日の教科書問題の源流をどこに辿ればいいのか、さまざまな見方があるでしょうが、やはり戦前の教科書と戦後の教科書の「断絶」に源流を辿るのが一般的でしょう。

皆さんはドラマなどで、終戦直後、子供の教科書の記述で都合が悪い部分が墨で塗られるシーンをごらんになったことがあるかもしれません。

そんな「墨塗り教科書」はなぜ生まれたのか。

それは終戦後、日本を占領した連合国軍が、戦前の日本の教育の中で、軍国主義を助長したと判断した教育内容を、「今後は教えてはまかりならん」という形で抹殺したからです。

ここで強調したいのは、「軍国主義を助長した」のではなく、マッカーサーを最高司令官とし、日本占領中に設置した連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)が、「軍国主義を助長したと判断した」すべての事項が抹殺の対象となった、という点です。

それによって、それまでの「日本の伝統的価値観」が根こそぎ奪われました。

そして、その根こそぎにしたプログラムこそが、民主主義の価値を宣伝する一方で、大東亜戦争を「日本が一方的に引き起こした悪」として罪悪感を植えつけようとした苛烈な検閲、「War Guilt Information Program」だったのです。

こういった苛烈な検閲の実態を示す資料が、今でも残っています。
「プランゲ文庫」です。

「プランゲ文庫」とは、大東亜戦争終結後、メリーランド大学の歴史学教授に籍を置きつつ、GHQの参謀第二部戦史室長だったゴードン・ウィリアム・プランゲ博士が、GHQにより検閲された資料をメリーランド大学に移送したものです。

「プランゲ文庫」の資料などを基に、GHQの苛烈な検閲を解き明かしたのが、江藤淳氏の「閉ざされた言語空間」でした。
そして、このGHQによる苛烈な検閲こそが、今日の教科書問題の原点ともなっていきます。

この苛烈な検閲の実態を、次回以降、少し詳しく見ていくことにしましょう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

タグ一覧

教科書関連記事

教科書関連記事をすべて見る