2015.06.11 鉄道

ちょっとしたトラブルからいわれなき殺人まで!駅ホームでの「突き落とし事件」の恐怖

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恐ろしい事例の数々をご紹介します

2015年6月2日、東京メトロ・東西線で利用客同士の喧嘩が多発し、列車が大遅延となってしまいました。

東西線は都内でもラッシュ時には非常に混雑率の高い電車ですので、かなり多くの方の通勤・通学に影響が出たようです。

現場にちょうど居合わせた人たちの話によると、痴漢を「やった・やってない」というトラブルや、女性同士がバックで「押した・押してない」の言い争いがあったとのことです。

これらにより南砂町駅、茅場町駅、 飯田橋駅で運転見合わせとなってしまいました。

東西線に限らず、こうした「お客様トラブル」による鉄道路線の遅延や運転見合わせはそんなに珍しいことではありませんが、同じ日に同じ東西線の3箇所で起こるなどということはかなり珍しいのではないでしょうか。

東西線は信号の故障・点検などで遅延や運転見合わせになることでも有名ですが、最近ではこうしたお客様トラブル(=喧嘩騒ぎ)での遅延も多くなってきているようです。

この梅雨の時期、ますます気温も湿気も上がり、不快指数はMAXに。

それに加えて、混雑によるストレスで今回のような喧嘩や小競り合いといったトラブルの多発が予想されます。

 

殺人事件に発展することも!

こうしたトラブルで怖いのは、人の命を奪うような大事件に発展してしまう可能性があるということです。

殺人事件

喧嘩がエスカレートした挙句、衝動的に相手をホームから突き落とすような事態は容易に起こりえます。

ただ線路上に突き落とすだけでも、相手は大怪我をしてしまうでしょう、それが、電車の入線中ということであれば、それはもう「殺人」です。

「その気になれば誰でも簡単に殺人を実行できてしまう」ということは非常に大きな問題です。

逆に言えば、誰でも簡単に命を奪われる、事件に巻き込まれる危険があるということなのです。

 

トラブルが他人事だと思っているあなたへ!

そこで、重要になってくるのがホームドアの存在です。

たとえ、不意に線路に向け突き飛ばされたとしても、ホームドアがあれば線路への落下から身を守れます。

通常は、不意の転落等から利用者の安全・安心を守っているのがホームドアですが、こうした故意の突き落としでも威力を発揮します。

とはいえ、みなさんはこのホームドアの必要性を強く感じたことは無いのではないでしょうか?

逆に、混雑時には乗車・下車の際、邪魔な存在だと考えている人も多いのかもしれません。

しかし、ホームドアは物理的に確実にあなたの命を守ってくれるのです。

南北線のホームドア

南北線のホームドア

今回は、過去に起こったホーム上で起きた恐ろしい事件の数々を紹介します。

読み終わる頃には、きっとホームドアの必要性を感じてもらえると思います。

 

過去に起きたホームからの「突き落とし事件」

トラブルから重大事件に発展したもの

① 二子玉川駅での突き落とし事件

2014年10月29日、東京都世田谷区の東急電鉄田園都市線において、川崎市の専門学校生の少年(19)と会社員の男性(53)が上り電車内で「男性のバッグがぶつかった」などと口論になりました。

男性は乗り換えのため二子玉川駅で降り、反対側の田園都市線のホームで先頭に並んだ直後、少年に後ろから押されたそうです。

駅員が男性の転落に気付いて非常停止ボタンを押し、少年を取り押さえました。

幸い、進入する電車はなく、男性は頭を打ち軽傷ですんだそうです。

少年(19)は殺人未遂の疑いで逮捕されました。

 

② 大井町駅での突き落とし事件

2013年6月15日、東京都品川区のJR大井町駅で会社員の男性(43)が言い争いになった男性二人に突き飛ばされ、電車が来る直前にホームから線路に転落しました。

男性はホーム下の避難スペースに逃げて、電車との接触はありませんでしたが、転落の衝撃で手首の骨を折るなどの大けがを負ってしまいました。

加害者の男性二人は現場から立ち去ったのですが、後ほど警察に出頭し殺人未遂容疑で逮捕されました。

逮捕されたのは男性二人は被害者の会社の後輩で、事件直前、電車内でほかの乗客に迷惑をかけていることを被害者の男性から注意されて口論になっていたそうです。

 

無差別の突き落とし事件

① 入曽駅での突き落とし事件

2005年9月5日、埼玉県狭山市の西武新宿線入曽駅のホームで、無職の女性(46歳)が電車を待っていた老人男性(71)を線路上に突き落としました。

男性はホーム入ってきた急行電車にひかれて即死、その後110番を受けて駆け付けた狭山署員が、殺人の現行犯で女性を逮捕しました。

女性は事件の1カ月ほど前から狭山市の病院(精神科?)に通院しており、取り調べの際、女性は「(突き落としたのは)間違いない。自殺しようと思った」と供述する一方で、意味不明なことを話してたとのことです。

男性は所沢市の病院に入院中の妻を見舞いに向かう途中だったそうで、大変痛ましい事件となってしまいました。

 

② 紀伊山田駅での突き落とし事件

2013年1月、和歌山県橋本市のJR和歌山線の紀伊山田駅構内で、橋本市の無職の男性(40)が当時9歳の女の子を殴り線路に突き落として殺害しようとしました。

結果として未遂に終わり、男性は殺人予備の罪で現行犯逮捕されました。

男性は「むしゃくしゃしてて、誰かを線路に突き落として電車にひかせようと正月から考えていた」と供述していたそうです。

殺意はあって殴っていたとはいえ、突き落とす前のまだホームのベンチで電車を待っていた段階で逮捕されたので、女の子の命は助かりましたが、女の子が受けた苦痛を考えると、なんとも腹立たしい事件ではあります。

自分の子供を電車通学させている親御さんにとってはとても恐ろしい事件だと思います。

 

③ 岡山駅での突き落とし事件

2008年3月25日、岡山県岡山市のJR西日本岡山駅のホームで大阪府に住む少年(19)が、帰宅途中の岡山県職員の男性(38)を線路に突き落としました。

少年はホームで電車待ちの列の先頭にいた男性に左後方から近づき、背中を無言で突き飛ばしたそうです。

男性は電車にはねられ、翌日に死亡してしまいました。

事件直後に鉄道警察隊が駆けつけた時に、少年は犯行を認めて逮捕されました。

取り調べでは「人を殺せば刑務所に行ける。誰でもよかった」などと供述したそうです。

逮捕

 

次はあなたが犠牲者になるかもしれない?!

  • そもそも私は電車に乗らないし…
  • そんなに注意するほどでも…
  • わたしには人に殺されるような理由がない…

そのように思っているなら、考えを改めましょう!

たしかに、正常な人間ならば「殺人」を実行しようとは思わないでしょう。

しかし、上記の事件を起こすような異常な考えを持つ人はそうではないのです。そのような人の場合、怨恨や金銭目的ではないから必然的に加害の対象者は不特定になります。

つまり「誰でもいいから殺したかった」というお決まりのパターンになってしまうのです。

 

 「黄色い線」より下がって待つだけでは自分の身は守れない!?

上記の事件を見てみると、非常に残念なことですが、周りの人間に異常者がいるかもしれないということを念頭に置いて駅のホームに立つしかないのです。

要は「誰かに突き飛ばされても線路上に落とされない位置に立つこと」が大前提です。

しかし、乗降客で混雑する電車のホームには、点字ブロックの「黄色い線」があり、そのギリギリまで人が並んでいることでしょう。

さらに、大勢の人がいる中では、何か事件が起きるとは思いにくいものです。

人が多ければ目撃者も多いということから、通常はそのようなリスクは考えないというのが当たり前のことかもしれません。

これらを踏まえると、 現在の日本では駅のホームで被害に遭わないための有効な手段は、物理的に落下を防ぐ「ホームドア」の設置しかありません。

たしかに、現在設置されているホームドアは完全に遮断していないものが多いため、意図的にそれを乗り越えて線路上に落としたりすることまでは防止できないのが難点です。

有楽町線のホームドア

有楽町線のホームドア

しかし、完全ではないとはいえ、ホームドアを乗り越えて突き落とすためにはそれなりの力や時間が必要なので、衝動的な突き落としの防止には高い効果が見込まれます。

犯罪を起こす側としても、あえてホームドアのある駅で突き落としをしようとは思わないでしょうし、乗り越えるのには時間がかかるため、周りから止めに入ることも可能だと思われます。

 

「突き落とし事件」の防止策としても「ホームドア」の設置を考えてみましょう!

ホームドア設置の本来の狙いはとしては、転落・接触という誤って引き起こされる人身事故を防止することです。

さらに言えば、ホームドアを設置するということは、

  • ホーム上の利用者と線路および入線する列車とを分離することにより落下・衝突を防ぐ

という効果だけでなく、

  • 分離されていることにより、突き落としても効果がないことがわかるため犯罪を抑止する

という効果も加えることができます。

ホームドアの設置は、もちろん賛否両論あるテーマではありますが、「突き落とし事件」への対策としても検討する価値があるといえるのではないでしょうか?

  • もし、あなたが被害者になったら!
  • もし、あなたの家族・友人が被害者になったら!

自分だけでなく家族や友人のことも考え、鉄道各社にホームドアの設置を訴えていきましょう。

 

※希望日本研究所 第8研究室

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