2015.04.05 動物

獣害の被害が深刻化する背景

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獣害による被害深刻化の背景には

大きな要因は、今まで生活圏であった里山であったところが荒廃して、人間が住み、生活圏としていた領域がだんだんと縮小してることにあります。

その結果、獣類が山から自由におりて人間の生活圏にまで侵入し、農作物への被害を拡大しているわけです。

この背景には、日本各地で抱えている人口の減少と高齢化の問題があります。

その結果、耕作放棄地が増え、今まで生活圏であった里山が荒れて、獣が簡単に人間の住むエリアにまで侵入しているのです。

耕作放棄地の増加は、大切な農地の減少だけでなく、有害鳥獣の増加などに繋がる問題でもあるのです。

耕作放棄地 静岡写真

(耕作放棄地:静岡県HPより)

 

野生動物による農作物の獣害被害の内容をみてみると

被害の内容はシカ、イノシシ、サルによるものが全体の7割です。

さらに調べていくと、被害の内訳が変化していることがわかります。

ここ20年くらいの間に、鳥害と獣害の割合が大きく変化してきているのです。

今から15年前の1999年では、被害金額の64%をカラスやその他の鳥類による「鳥害」が占めていました。

しかし、2014年度では獣害」が82%を占めているのです。

カラスとかスズメなどの鳥害は、ネットで覆うなどの対策で防止できます。

一方、獣類は耕作放棄地を餌場として繁殖したりしています。

設置した柵を破ったり、かいくぐったりして簡単に農地に侵入してしまいます。

 

獣害に被害額は年間200億円に

日本の中山間地における構造的な変化が、ここまで獣害被害を深刻化させていること気づきます。

  • 日本の地方のどこでも抱えている少子化と高齢化・・・農業従事者の高齢化
  • 日本の中山間地の農業の実態・・・耕作放棄地の年々の拡大

こうした状況は、農作物被害を受けた農家の営農意欲は低下させ、また耕作放棄地が拡大するという悪循環に陥っています。

まさに、日本の各地域の中山間地の抱えている共通の課題なのです。

棚田写真

佐賀県小城市江里山地区の棚田(市広報HPより)

 

 

「獣害」というマイナスの発想から、「ジビエで地域創生」というプラスの発想へ

そのための解決の方策は、いくつか考えられます。

その一つの方策が、ジビエの普及なのです。

この取り組みは、農業の再生をはじめ、地域の名産品として地域創生へも結びついていきます。

今後も、こうした獣害被害の現状に対し、各地域で取り組む事例を追っていきます。

 

※希望日本研究所 第2研究室

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