2015.06.30 選挙

住民投票で負けたのは大阪都構想では無く、 大阪の若者?!

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橋下徹市長が住民投票で敗れた原因は高齢者?若者?

2015年5月17日、大阪都構想の賛否を問う住民投票が行われ、即日開票されました。

その結果、賛否はほぼ拮抗し、「反対」が「賛成」を1万741票上回って、結果的に僅差で都構想が否決、都構想は廃案となり、大阪市はそのまま存続することとなりました。

それを受けて、橋下徹大阪市長は年内に予定されている次の市長選挙には立候補せず、政界を引退する意向を表明しました。

今回の住民投票は、大阪市を無くし市の仕事を新たに設置する5つの特別区と府に分けて、市と府の二重行政の解消を目指したものです。

【参考】投票前に10分で整理したい『大阪都構想』賛成派と反対派の理由【おさらい】

賛成派は行政の無駄を省くことで、税金の無駄遣いを減らせることを主張、それに対して、反対派は市が持っていた権限や財源が府にとられ、住民サービスが低下すると批判してきました。

いずれにしても、今回の住民投票は約67%の投票率をマークし、近年の大阪における地方選の投票率を上回る結果となっています。

これは、住民の今後の市政・府政のあり方に対する関心が高まったことがその要因で、結果として都構想が否決されたからといっても、大阪が今のままでいいと考えているわけではないことを示していると思われます。

 

世代間の意識に格差〜「大阪都構想」は50代以下全て賛成多数なのに否決

一部ネット上では、その原因が70歳以上の高齢者の反対によるものだという意見が広まっており、70歳以上の高齢者に対して厳しい意見が出ています。

産経新聞の投票日の出口調査によると、「年代別では20~50代で賛成が5割を超えたものの、60代は51.8%が反対、70歳以上は3分の2に当たる63.8%が反対に回った」と報じています。

さらに、他のメディアの調査でもほぼ同じような結果となっています。

つまり、20代~50代すで賛成が過半数であるにも関わらず、全体としては反対が多数という「不思議な結果」になったのです。

とはいえ実際の投票者数がわかりませんので。60〜70代以上の人の投票者数が極端に多ければ、そういう不思議な結果になることもあり得るかと思われます。

特に高齢者は、投票率が高い傾向にあります。それに、年代の分け方を70代以上をひとくくりにしていることも、その結果の要因となっています。

それを受けてネット上では、「大阪都構想」が10年、20年先を見据えた大阪のための政策をうたっていることから、高齢者に対する批判が高まり始めました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「世代間対立」を煽るだけでは解決にはならない

とはいえ、将来の世代のことを想い、福祉サービスが低下することも厭わず、賛成票を投じた高齢者の方がいたことも事実だと思われます。

だから、高齢者全員が悪いということではなく、その全てを一括りにして「高齢者」に批判を集中するのはやめるべきでしょう。

それに、若い世代に賛成が多かったにも関わらず、反対が多数となってしまった要因には、それだけ若い世代の投票率が低かったということを表しています。

本当に今の大阪を変えたい、少しでも自分たち現役世代の負担を減らしたいと考えているならば、自分の意見を投票として投じるべきです。

自分には関係ないと済ませてしまうのではなく、もっと関心を持つべきでしょうし、その重大さをよく理解し、自ら判断して行動するということが必要です。

今回の住民投票の例は、選挙に行かなければ自分たちの主張が通らない、結果として自分たちが損をしてしまうというこれ以上ない例となったと思われます。

 

若者の投票行動に対する意識

少し古い調査ですが、NPO法人ドットジェイピーが2012年衆議院選挙に際しての若者の投票に対する意識を調査するため、 全国1330名の学生にアンケート調査を実施しました。

その結果によると投票に行かない理由の4割が「投票に行くヒマがない」「投票所が遠い」を占めたそうです。

若者が選挙に行かない主な理由は、投票環境によるもの、投票の仕組み自体が持つ弊害がその大きな要因となっているようです。

そうであるならば、まだまだ投票率向上の余地があります。

政治に対しての関心をそのまま「投票行動」に直結させられる、そのような投票制度にすることを目指して行くべきであると思われます。

 

※希望日本研究所 第8研究室

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