2015.09.10 文化芸術振興

そういえば日本カジノで芸術支援ってどうなるの?

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日本のカジノ、新たな税収確保で文化芸術支援事業

日本においてのカジノからの税収で文化芸術を支援する可能性が話し合われています。

日本の文化遺産や文化芸術は支援し、次世代に必ず受け継いでいかなければなりません!

 

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「日本のカジノ」を通じた文化芸術支援への期待は10年以上も前からその可能性を考察する話し合いが行われてきました。

これはカジノ事業を整備しその新たな税収源を運用し、一部を文化芸術支援の財源として使うというアイデアです。

現在、日本の文化芸術支援の財源は大きく分けて3つあります。

  • 国や地方自治体による文化芸術支援
  • 政府と民間の出資金を原資として、その運用益によって支援:芸術文化振興基金•助成金
  • 企業による文化芸術資金(企業メセナ事業)

日本のカジノは4つ目の財源として期待されていますが、ギャンブルという点で問題点も多く指摘されています。

それではすでに行われているその他のギャンブル事業を通しての文化芸術支援をみてみましょう。

 

公営競技、公認されているいわゆるスポーツギャンブル

国や地方自治体による文化芸術支援の中に、「公営競技」事業を通しての支援があります。

「公営競技」とは、国、地方自治体が主催者として施行される競技(ギャンブル)のことで、現在は競馬、競輪、オートレース、競艇等の賭博が実施されています。

しかし、これは一般にはあまり知られていません。

 

日本においては、競馬、競輪、競艇、オートレースといった公営競技を地方自治体が施行者 となって実施し、その収益金が地方財政に貢献してきた。

賭け事は勤労意欲を失わせたり、金銭のトラブルを発生させたりするなど弊害を伴いやすいものであることから刑法で禁止されている。

しかし、特定の目的を達成するために健全な娯楽の範囲内で弊害をできるだけ除去することを前提に公認されているものの一つが公営競技である。

公営競技は、地方自治体にとっては、戦後復興のための貴重な財源を生み出す事業となった。

地方自治制度の確立で、地方自治体に自主性を与えたこともその成功の要因である。

(出典元:「日本の公営競技と地方自治体」(財)JKA理事 石川義憲 財団法人 自治体国際化協会(CLAIR)/ 政策研究大学院大学 比較地方自治研究センター(COSLOG))

 

下記の表を見てみましょう。

 

2002年度の売上げと助成金額•その比率、芸術文化支援の内容についてまとめた図です。

 

公営競技の市場規模と助成額

公営競技の市場規模と助成額

公営競技の売上げを原資として、総額約863億円の助成が実施され、そのうち2.7%にあたる約2.4億円が芸術文化関係の支援にあてられました。

 

GHQが日本のギャンブルの仕組みの定着させた?!

「日本の公営競技と地方自治体」によると公営競技の実施が地方自治体によることとなったのは、まだ日本が連合軍に占領されていた 当時の占領軍司令部(GHQ)の指導によるところが大きいです。

 

競輪やオートレース、競艇の法案 に対する、GHQ の指導は、公営競技は中央政府が主催すべきではなく地方自治体に主催権を与 える、全国組織は認めないというものであった。

このような中で、公営競技は全国各地に展開 し、庶民の娯楽として発展していった。

ところが、公営競技の競走場では、ファンの騒擾事件が数多く発生し、競技の運営面で強化 が求められることになった。

また、公営競技には、公営競技の実施目的の一つである産業振興 等の社会還元を行う組織が求められた。

すなわち、GHQ の「全国組織は認めない」という強い 指示で地域ごとの組織となりかろうじて連合体を形成していた組織の一元化であった。

こうし て、公営競技でも、それぞれの事業で、競技運営・実施に関する全国組織、交付金によって事業振興・社会還元を行う全国組織が設立されていった。

(出典元:「日本の公営競技と地方自治体」(財)JKA理事 石川義憲 財団法人 自治体国際化協会(CLAIR)/ 政策研究大学院大学 比較地方自治研究センター(COSLOG))

 

つまり戦後、GHQにより日本の公認ギャンブルは整備され、地方自治体の税収になりました。

その後、日本独自のかたちで全国組織化が始まり、発展してきました。

 

今、なぜ日本のカジノがこれほどブームになるのか?!

 

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日本のカジノからの恩恵は、新たな税収によっての文化芸術支援と地方財政の強化が考えられます。

単体のカジノが整備された場合、概算で50〜500億円の売り上げが見込まれると考えれます。

これにリゾート施設や飲食業、ホテル事業などが加わると、カジノ効果は絶大です。

地方財政にとってもこれは重要な税源になる、しかし、カジノの法整備もまだされていない今は捕らぬ狸の皮算用であろう。

またギャンブル依存性やセキュリティ、地域の安全確保等の課題も深刻で大きい。

文化芸術支援の視点で言えば、地方財政の資金源が増え、削減されていた支援金が増えるのはありがたい。

 

最後になぜカジノがこれほどブームになるのかについて、わかりやすいまとめを抜粋します。

一部の国民には、カジノ≒賭 博というネガティヴなイメージがあるかもしれないが、実はカジノを合法化することによ り、カジノ施設が立地する自治体においては、新たな税収の確保という効果が期待される のである。

実際に、静岡県においては、カジノの収益の一部を文化芸術施策の振興に活用し、国民共通の利益の増進と地方財政の改善に資するような仕組みを検討し、「文化芸術振興特定遊 技場事業の実施等に関する法律(試案)」として取りまとめている。

静岡県では、この中で、カジノ事業を「文化芸術振興特定遊技場事業」と位置づけ、「伝統的な文化芸術の承継及び発展並びに独創性のある新たな文化芸術の育成その他の公益の増進を目的とする事業の振興に資するとともに、地方財政の改善を図るために文化芸術振興特定遊技場事業を行う」としており、今後の動向が注目される。

(出典元:ARTS POLICY & MANAGEMENT No.19 2003/UFJ総合研究所 芸術•文化政策センター発行)

 

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