2015.05.14 鉄道

ホームドア設置数で一歩先を行く東京メトロ(2)

7
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

全駅へのホームドア設置を目指す「東京メトロ」

前回に引き続き、東京の主要な地下鉄路線を運行している「東京メトロ」のホームドアについてまとめてみます。

東京メトロではホーム上での安全対策に特に力を入れていて、全路線へのホームドア導入をめざし、その設置を進めているところです。

2013年度の時点で、すでに全体の47%にも及ぶ、84駅へのホームドア設置が完了しています。

今回は、前回紹介できなかった路線について見ていきたいと思います。

 

当時の最新の技術を投入した「副都心線」

副都心線は、埼玉県和光市の和光市駅から東京都渋谷区の渋谷駅を結ぶ20.2㎞の路線です。

和光市駅から小竹向原駅の間は有楽町線と線路・駅・施設を共用し、小竹向原駅から池袋駅間はその有楽町線と並走しています。

副都心線のホームドア設置駅

副都心線のホームドア設置駅

2013年3月からは東急東横線と元町・中華街駅まで相互直通運転を開始しました。

この線は新しい路線なので、東京メトロは最新の技術を投入し、開業当初からホームドアが設置され、ワンマン運転を実施しています。

開業当初は小竹向原駅から渋谷駅の単独区間ではホームドアが設置されていましたが、有楽町線との共有区間にはまだ導入されていませんでした。

その後、有楽町線にも副都心線に合わせてホームドアが設置されることになり、2010年には地下鉄成増駅から氷川台駅の間にもホームドアが設置、和光市駅にも2012年4月に設置され全駅にホームドアが設置となりました。

ホームドア導入を決定した際、運行する編成車両がホームドアの設置を考慮したものではなく、車両によってドアの位置が多少異なるという難点がありました。

そこで、ドア位置の異なる車両へ対応するため、ホームドア開口幅がほかの路線と比べて大きくなっているのが副都心線のホームドアの特徴となっています。

また、車両とホームとの隙間が大き区開いている西早稲田駅、東新宿駅、北参道駅、渋谷駅においては「可動式ステップ」を設置していています。

この「可動式ステップ」は列車が到着し、ホームドアが開く際に自動でステップが張り出すものです。そして、ホームドアが閉じればステップも自動で収納されます。

 

いろいろな路線が相互乗り入れする「有楽町線」

有楽町線は、埼玉県和光市の和光市駅から東京都江東区の新木場駅までを結ぶ28.3kmの路線です。

東武線が和光市駅から東武東上線を経由して川越市駅まで、西武線が小竹向原駅からは西武有楽町線経由で小手指駅まで、それぞれ相互乗入運転を行っています。

有楽町線は副都心線でのホームドア導入に合わせて、2008年に小竹向原駅でホームドアの使用を開始し、順次各駅で整備を進めてきました。

有楽町線のホームドア設置駅

有楽町線のホームドア設置駅

2013年前半には千川・豊洲・辰巳の3駅を除き設置が完了し、豊洲・辰巳の両駅も2013年末には使用を開始、2014年に残る千川駅にもホームドアが設置され全線でのホームドア導入が完了しています。

上記の副都心線の説明にもある通り、共有区間においてはドア位置の異なる車種へ対応するため、ホームドア開口幅がほかの路線と比べて大きなっています。

特にホームドアの最も長いものでは片側1,680mmとなり、収納時のホームドアの可動部分の長さが長くて片側戸袋部分に収まらないので、隣同士のドアが重なるようにして格納します。

つまり、戸袋内部で二重に重なる方式となっています。

 

その他の路線にも順次ホームドア設置予定!

そのほかの路線に関しても、東京メトロでは順次ホームドアの設置・導入を予定しています。

東京メトロ2015年の事業計画によりますと

銀座線 全駅のリニューアル後に導入予定
東西線 妙典駅での大型ホームドアの実証試験
千代田線 ホームの補強工事実施
日比谷線 工事に向け設計・工事計画を実施
半蔵門線 相互乗り入れ他社との協議

このような計画になっています。

「銀座線」では、全線での駅リニューアルを予定しています。大規模工事予定の渋谷、新橋両駅を除く各駅に2017年度にホームドアの取り付け工事を始め、2018年度から稼働させるとしています。

「東西線」はドア位置や幅が違う車両が数多く運行しているため、通常のホームドアの設置が非常に困難です。そのため通常のホームドアより大きく開口する「大開口ホームドア」の実証実験を妙典駅の比較的乗降の少ないホームで行い、実用化を目指しています。

「千代田線」はまずホームの補強工事を行い、その後順次駅への設置を行う予定です。

「日比谷線」においては、現在東武線との相互乗入運転をしているため、2016年度からドア位置を統一した新車を導入、新車へ統一した後に日比谷線の各駅にホームドアを設置する計画を立てています。

「半蔵門線」はまだ検討の段階です。ホームドア設置の障害となっている相互乗入区間において、東武・東急がドア位置を統一した車両への置き換えを決定しているので、半蔵門線のホームドア設置も近いと思います。

このように、東京メトロでは全ての路線・駅でのホームドア導入に向けて着々と計画が進行中です。

他の鉄道各社もこの動きに追随してホームドア設置に拍車がかかることを期待します。

 

※希望日本研究所 第8研究室

鉄道関連記事

鉄道関連記事をすべて見る