2015.05.08 パラオ

落橋事件、そして親日国パラオ・日本友好の橋へ

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親日国パラオは、アメリカ統治時代の1977年、旧首都コロール島と現首都のあるバベルダオブ島を結ぶKBブリッジ(コロール・バベルダオブ橋)を建設します。
建設を担当したのは、米国系の建設会社でした。

 

橋はコロール島から空港(バベルダオブ島)へと向かう唯一の道路であり、バベルダオブ島からコロールへ供給されていた電気、水道、電話などのライフラインも通っていました。

ところが1996年に落橋してしまったのです。

 

首都機能は麻痺、親日国パラオは国家非常事態宣言まで発令した、とされています。

新日国パラオの国を救ったのは日本でした。

 

Former_Koror-Babeldaob_Bridge1

※旧KBブリッジ

 

日本・新日国パラオ友好の橋、2002年に完成

 

親日国パラオと日本の友好の橋。

 

日本のODA(政府開発援助)で、1998年から橋の再建工事に着手、施工は鹿島建設が担当、2002年、みごとに完成しました。

橋長400m余の新橋建設事業費は3000万ドル(ウィキペディア)。1998年に行ったとされる詳細設計費だけでも1億1900万円。

 

同橋は親日国パラオにとって最も重要な橋。日本・パラオ友好の橋ともいわれ、今も親日国パラオの経済を支えるインフラです。

友好の橋をはじめとして、日本の親日国パラオへのODAは2013年度までに累計204億円、すべて無償の資金協力です。このほか技術協力が累計60億円です。

 

ODAにより両国間の友好関係が、ますます向上したことはいうまでもありません。
世界一の親日の背景にあった要因のひとつといえるでしょう。

1024px-Japan-Palau_Friendship_Bridge_3

日本のODA対象国トップは中国、しかし親日国パラオのようには?

親日国パラオのような親日の国に対するものも含め、日本の海外援助はどうなっているのでしょうか?

 

日本が2国間援助の累積総額で1番援助している国は中国であり、2007年度末までに、円借款:約3兆3165億円、無償資金協力:約1510億円、技術協力:約1638億円の資金援助を行っており、2007年度までに日本は中国に多国間援助と合わせて約6兆円のODAを行っていることになる。このような日本のODAに対して、中国の要人は感謝の意を表している。中国の経済急速発展を理由に、日本政府は対中ODAのうち有償資金協力のうち円借款に限り2008年の北京五輪を境に打ち切った。

(ウィキペディア)

 

日本のODA対象国のトップが中国だというのです。

しかし残念ながら今の日中国関係を見る限り、このODAは「友好の懸け橋」にはならなかった・・・。

 

1991年からの10年間、親日国パラオなどへのODA援助総額は日本が世界一

 

親日国パラオなどへのODA援助とは―。

 

日本のODA参加は、1954年のコロンボ・プラン(開発途上国支援のための国際機関)加盟に始まります。

60年余のこれまでの歩みの中で、大きなウエートを占めたアジアをはじめとする対象国では、インフラ整備、人材育成などが行われ、各国・地域の経済成長などに貢献してきました。

 

日本がこれまでODAを供与したことのある国・地域は、計185カ国・地域、援助総額は2210億ドルに上るそうです(2003年までの累計)。

1991年~2000年までの10年間における、日本の援助額は、ズバリ世界第一位でした。

 

日本の海外援助は、親日の度合いを促す要因にもなっています。

 

外務省が2014年3月、ASEAN7か国(インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム、ミャンマー)を対象に行った対日世論調査では、日本が最も信頼できる国の第一位(約33%、第二位はアメリカの約16%)になっています。日本の経済・技術協力が役立っている、という回答も89%を占めているのです。

 

中国主導のアジアインフラ投資銀行がメディアを賑わせています。

でも、ODAに関しては、日本に実績があるのです。

海外援助・投資は、今後もますます戦略的に展開する必要がありそうですね。

 

外務省

※外務省データ

 

知っていますか?国が外資の対日直接投資を推進していることを

 

ODAは国家が発展途上国などに援助・出資・投資をすることですが、グローバル化の進む世界経済の中、民間企業が国の枠を超えて海外、そして日本国内に投資をしています。

 

外資の日本国内への投資を日本国家が推進していることを、ご存知でしたか?

対日直接投資は2012年、名目GDP3.4%、これはOECD平均の30%程度と比較しても、極端に低いのです。

 

平成25年6月閣議決定した「日本再興戦略」では、2012年の対日直接投資残高17.8兆円を、2020年には35兆円に倍増することを目指す、としています。

対日直接投資を増やす理由は、日本のグローバル化をテーマに、海外の優れた人材や技術を日本に呼び込み、雇用やイノベーションの創出を図るため、としています。

 

外資受け入れを、国内における構造改革の、触媒にしようというのですね。

 

内閣府は対日直接投資を推進するために、「対日直接投資に関する有識者懇談会」を開催、現状の課題などを挙げ、その対策を提言しています。
日本企業特有の制度・慣行などの問題を指摘、税制、雇用制度などでの具体的政策を挙げています。

 

一方、日本企業が海外へ投資をする流れも従来からあります。
この対外直接投資、最近、大きな変化があるようです。
それは中国に対するものが激減、外務省のアンケート結果でも親日観の強かったASEANへの投資が増えてきている、というのです。

 

なるほど、と思わせられますね。

 

※直接投資:親会社が投資先の企業の普通株または議決権の10%以上を所有する場合、もしくはこれに相当する場合を、直接投資であると定義している。(IMF国際収支マニュアル)

 

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