2015.04.28 選挙

ついに国も投票率向上へ向け動き出す! ~対策の本質はその自由性に~

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好きな時間に好きな場所で投票を!!

2015年4月、統一地方選挙が全国各地で行われました。

いつものように、自宅に郵送された投票所入場券のハガキを持って投票所まで出向き、本人確認したら投票用紙を貰って、手書きで投票する。

もう何十年も変わらない光景です。とても、日常生活が電子化された21世紀のやり方とはいえません。

選挙ポスター掲示板

選挙ポスター掲示板

前回の衆議院選挙では、各メディア上で「誰が当選しても同じ」だとか「投票してもなにも変わらない」といった若者のインタビュー意見を繰り返し流し、戦後最も低い投票率ということをショッキングに報道していました。

しかし、今までの選挙の投票という仕組み自体がもうすでに古臭いものなのです。

若者が足を運んでまで実施したいという気持ちにならない、そういった仕組みになっていることが、最近の選挙が低い投票率で推移している原因の一つであると思います。

 

総務省の「投票率の向上」に向けた取り組み

総務省ではこのところの各種の選挙で投票率が低下している傾向にあることを踏まえて、有権者が投票しやすい環境を一層整備し投票率の向上を図っていく投票環境の改善策をまとめました。

2014年5月から有識者らによる研究会「投票環境の向上方策等に関する研究会」が具体的なアイデアをまとめて検討を進め、2015年3月27日に「中間報告」として公表しました。

有権者にとって最も利便性が高い場所で自由に投票できるようにすることや、期日前投票の投票時間に幅を持たせて弾力的な設定できるようにするなど、投票環境における「技術的・制度的制約」をできるだけ解消、改善し、有権者一人一人の投票機会を増やしや利便性を向上させていくよう努めていくのがその方針です。

具体的な項目は以下の通りです。

 

ICT(情報通信技術)を活用した投票環境の向上

  1. 他市町村不在者投票の投票用紙等のオンライン請求
  2. 都道府県選挙の選挙権に係る同一都道府県内移転時の取扱いの改善
  3. 投票所における選挙人名簿対照のオンライン化
  4. 選挙当日における投票区外投票

選挙のいろいろな手続については、公正さの確保や不正の防止をすることが大前提ですが、利便性や効率性を選挙手続にも適切に採り入れ、投票環境の向上や有権者の負担軽減につなげること目的としています。

 

② 期日前投票等の利便性向上

  1. 商業施設等への期日前投票所の設置
  2. 期日前投票の投票時間の弾力的設定
  3. 最高裁判所裁判官国民審査の期日前投票期間等の見直し

期日前投票については、不在者投票と比べて投票手続が簡単であることに加え、投票所設置の場所や期間・時間帯などの設定について自由度が高いこともあって、利用者は順調に増えてきており、柔軟性のある期日前投票の利便性をさらに向上させることを目的としています。

 

選挙人名簿制度の見直し

  1. 選挙人名簿の内容確認手段の閲覧への一本化
  2. 選挙人名簿の登録制度の見直し

近年の個人情報保護の要請の高まりに対応するとともに、有権者一人一人に着目し、より多くの有権者の選挙権の行使の機会を確保することを目的としています。

総務省は来年の参院選からのこれらの改善策の導入を目指し、公職選挙法の改正の準備に意欲を示しています。

 

有権者の利便性を向上させることが投票率向上の近道

これらの中で、2つ影響が大きいとみられる項目があります、「指定投票所以外での投票」と「期日前投票の利便性向上」です。

 

指定投票所以外での投票

公職選挙法では、有権者は選挙当日、選挙管理委員会が指定した1か所の投票所でしか投票できません。

投票日当日の投票は学校や公民館などの指定された投票所に限定されています。

自宅から遠かったり、駐車場がなかったりと、有権者が不便を感じていたとしても、別の投票所で投票することはできません。

そこで、オンラインシステムで離れた投票所同士を結び、本人確認や「二重投票」の防止などを徹底することで、同一の選挙区内であれば有権者が投票所を自由に選ぶことができるようにすれば、非常に有効な改善策になると思われます。

それと同時に、期日前投票所が駅の構内やショッピングセンターなどにすでに設けられていることを踏まえ、選挙の当日もこうした場所での投票を可能にするよう求めています。

 

期日前投票の利便性向上

期日前投票のさらなる利便性向上として、すでに実現している一部の駅構内や商業施設での期日前投票所の増設を提案しています。

選挙権が18歳に引き下げられることも見据え、親子同伴して来る機会の多い商業施設への投票所の増設は非常に有効です。

さらに、午前8時半~午後8時と定めた期日前投票の時間帯の弾力的な設定にも変更を加えようとしています。

早朝出勤や、深夜遅くまで仕事をしている有権者に柔軟に対応できるようにするためです。

また、ベッドタウンの商業施設では午後8時近くに多くの有権者が訪れる事例を踏まえ、投票時間を地域によって最適に設定できるようにすべきだとしています。

以上のことからも分かる通り、研究会の「中間報告」は、選挙の投票率向上のためには有権者の利便性を向上させることが最も有効な方策であることを示しています。

 

※希望日本研究所 第8研究室

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