2015.08.03 文化芸術振興

そろそろ日本の「文化芸術+観光産業」がコラボレーションに本気を出すようです

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日本の文化芸術と観光産業

安倍政権の国家戦略の一つである「2020年までに外国人観光客数2000万人」の訪日客数の政府目標が前倒しに達成することが確実になりました。

それを受け、2015年12月に「2030年外国人観光客数8200万人」と修正されました。

田村観光庁長官は、「日本は磨けば光る観光素材がある」と地方の持つ潜在能力と開発に期待しています。

2020年は東京オリンピックが開催されますが、世界的なスポーツの祭典を機に文化芸術と観光産業の連動は、市場拡大、地方経済の活性化、日本経済の成長のビッグチャンスです。

今こそ、全国規模で伝統や現代の文化芸術産業を育成し、より磨きをかけるタイミングです。

そしてもっと日本の文化芸術の普及の為に情報を発信しなければなりません。

例えば、この日本画「炎舞」(*1)は日本画の巨匠、速水御舟によって1925年頃に描かれた作品で日本の重要文化財に認定されています。

「炎舞」速水 御舟画

(*1)「炎舞」速水 御舟画(1925年)

東京都渋谷区広尾にある山種美術館に所蔵されています。

この小さな美術館は日本画専門の美術館で、質の高い近代絵画のコレクションが中心です。

展示に弱い繊細な日本画の照明も個別に調整し管理は徹底されています。

こだわりは所蔵作品や設備だけでなく、美術館1階の併設カフェでは、展覧会ごとに出品作品に描かれたモチーフを選び、青山の老舗菓匠「菊家」に和菓子を特別にオーダーしています。

店内の家具はイタリア・カッシーナ・イクスシー社製で、知る人ぞ知るくつろぎのカフェです。

しかし残念なことに、山種美術館の存在やこの他5つの重要文化財(絵画)を所蔵していることは国内でもあまり知られていません。

美術館から10分位歩いたところにある恵比寿には多くのトレンディなレストラン、バー、カフェ、ホテル等たくさんあります。

ランチやディナーの前に立ち寄れるこのような質の高い美術館がもっとたくさんの人に認知され情報が拡散されれば、美術だけでなく文化体験のエリアとして人気があがるでしょう。

 

日本文化の粋や知恵

日本人の文化•ライフスタイルは世界からみても、ユニークで非常に人気が高いです。

温泉

温泉

そば

ざるそば

そして日本文化を体験したい外国人はたくさんいます。五感を刺激しインスピレーションがわくからでしょうか。

そば汁にわさびとネギだけでさっと頂く「ざるそば」の「日本の粋」やそばの後の「そば湯」を飲む文化は、実際に体験してみないとわかりませんね。

「そば」はただの「そば」でなく、文化の一つなのです。

この事は日本人にとっては当たり前の事かもしれません。

「そばをさっと頂く食べ方」の「さっと」という感性を理解するには文化を知る必要があります。

日本の文化芸術を国際発信するときの立場

豊かな自然を活用した露天風呂、ヘルシーで美しい和食やすっきりとした日本茶、お香やそれにまつわる和歌や文学、現代の若者から産まれた日本のサブカルチャー等々、世界を魅了しています。

そのような日本人のライフスタイルの知恵や知識を観光情報とまず連動させなければなりません。

そして情報を整理し7カ国語(英・仏・西・中・韓・露・独)に翻訳し、ウエブサイト、海外旅行雑誌等に文化として発信することが必要です。

説明文は日本語の直訳ではなく文化を知らない人にも理解できるように文章を作り翻訳すべきです。

つまり重要なのは、日本は「外国人の立場」にたった親切な情報発信サービスでなければいけません。

体験した人がまだ体験していない人に説明したり、SNS でも共有できるようなシンンプルでわかりやすい文章がいいです。

各地の美術館、ギャラリー等も情報を地域やカテゴリーで整理しMapを作り、常に翻訳し、アップデートすることが必要です。

それに伴い、地域の食情報、電車やバスの交通機関、ホテル/旅館等の情報、天気予報等等のサービスも重要です。

こうした質の高い情報発信をする為には、各地域に文化芸術観光プロジェクトのリーダー育成や教育にも力をいれなければなりません。

海外発信をするには日本人の視点とグローバルな視点と両方必要だからです。

両方の視点がないと、どのような説明に重きをおくか、特徴があるのか、何が良さかわからないからです。

もちろん情報のコンテンツそのものの芸術家支援も長期的に必須です。

日本の文化芸術へもっと予算を!

日本の文化芸術への真の求心力を発揮するには、情報発信のプラットホームづくり、人材育成や支援、文化財保護を同時に振興していかなければなりません。

そうするにはお金がかかります。

文化予算をしっかり組まないと、ひ弱で短期的な芸術文化振興政策しか実行できず、競争力もありません。

 隣国と比較にても日本の文化予算はあまりにも低い!

文化芸術の国家レベルの大きな発展なく、国家戦略として進化させましょう!

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