2015.11.08 自転車

自転車専用レーンが便利なオランダにも悩みが!駐輪場不足や盗難問題

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自転車専用レーンが完備された自転車先進国オランダにも、解決すべき問題点が?!

 

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人より自転車の方が多い国、オランダ。

自転車専用レーンなどのインフラ児童期にしっかり教え込まれる自転車教育など、さすが「世界一の自転車先進国」といわれるだけのことはあります。

では、オランダでは自転車に関する課題は一切ないのでしょうか?
もちろんそんなことはなく、大きく分けて2つ、駐輪場不足盗難の問題を抱えています。

それでは、もっとローカルな視点でオランダの自転車事情を見ていきましょう。

 

大都市の駅前に浮かぶ巨大な駐輪場

アムステルダム中央駅は、言わずと知れた東京駅のモデルとしても有名です。

その駅前には、約2,500台も収容可能な巨大な駐輪場(100m×14m)が運河の上に設けられており、アムステルダムに着いて早々にオランダが自転車王国である所以を目にすることができます。

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日本でいえば、東京駅や新宿駅といったターミナル駅・・・
それらの駅前にこの規模の駐輪場が建設されることなど、まったく想像できませんね。

また、駅の反対側には、オランダらしい船型の駐輪場も用意されている他、エスカレーター付の地下駐輪場や自転車ショップとセットになっている駐輪場など、数多く点在しています。

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それでも自転車の数は年々増加しており、アムステルダム市でさえ駐輪場不足に悩まされているとのことです。
自転車先進国として、どう解決していくのか、楽しみですね。

 

アムステルダムは街全体が駐輪場!?それでも自転車専用レーンは邪魔されない

というと語弊がありますが、街中にはオランダ名物の運河が張り巡らされているため、そこら中に柵が設置されています。

この運河沿いの柵が半ば駐輪場のようになっており、そこかしこにビッシリ自転車が頑丈なカギで括りつけられています。

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特に駐輪禁止の区域ではない限り、撤去されることはありません。

禁止区域に停めてしまうと、まず警告の札が貼られ、いずれ時間が経つと郊外の集積場に運ばれてしまいます。
そして自分の自転車を取り戻すには数十ユーロを払うなど、まったく日本と同じですね。

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盗難届なんてオランダでは無駄?!自転車にもバイク用の太いチェーンキーが必需

オランダ人は自転車を停める際に、必ずと言っていいほど、バイク用かと見間違うかのような極太のチェーンキーを用いて、運河の柵やポールなどに巻き付けています。

これも、タイヤとフレームと柵とを全て繋げないと意味がありません。
タイヤと柵だけだと、タイヤだけ残されて本体が持っていかれ、フレームと柵だけだと、タイヤやその他のパーツが持って行かれてしまいます。

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もちろん、頑丈に施錠したところで絶対に盗まれないという保障もないので、人々はもちろん、自治体も頭を抱えている最大の課題となっています。

ちなみに、自転車ラッシュ時に「それ私の自転車っ!」と適当に叫ぶと、何人かは慌てて自転車から降りて走って逃げるという、冗談のような面白い話もオランダならでは!

運河の底にも大量の自転車が沈んでいるとか・・・?

 

自転車先進国のオランダでも自転車の盗難は多発!その理由は?

日本でも年間約40万台の自転車が盗難されていますが、総台数が3分の1以下のオランダでは、年間約75~90万台と、皮肉なことに、自転車先進国のオランダではその盗難数もまたトップクラスなのです。

しかし、これはただ治安が悪いからというわけではないようです・・・!

 

【オランダの自転車市場】

オランダ国内の新品自転車の平均販売価格(2013年)は790ユーロと、非常に高価です。

しかし、これは量販店などを含めた全体の平均であって、自転車専門店だけの統計だと990ユーロを超えます。
日本円に換算すると10万円以上・・・。

それでも約7割のオランダ人は、たとえ割高でも信頼のおける自転車専門店で自転車を購入していくということで、これぞ良い物を長く使い続けるオランダ人ならではですね。

 

【日本の自転車市場】

ちなみに、意外に思われるかもしれませんが、日本における自転車平均価格は約5万円です。

昨今の自転車ブームによるスポーツバイクの増加に加え、今では生産台数の大半を占める電動アシスト車(約37万台:平成26年1~9月)が平均価格をグンと上げている結果です。

 

オランダの自転車所有率が100%を超えるのには驚きの理由が?!

新品の自転車が1万円以下で買える日本人にとって、オランダの自転車が平均10万円というのはとても高額に感じますが、オランダ人にとっても決して安い買い物ではありません。

なので、普段は盗まれてもいい中古のダッチバイクに乗り、休日や遠出するときなど新車のクロスバイクや電動アシスト自転車などに乗るといったように、2台を使い分けている人が一般的です。

これが「オランダでは国民より自転車の方が多い」理由となります。

 

オランダ人にとって自転車は長年連れ添う相棒!使い捨てる日本人とは大違い

実際に、新車市場と中古車市場の割合は6対4と、中古車市場が盛んなのも非常に特徴的です。

いわゆる週末用の高価な自転車は家の中などで大事に保管されているため、街角ではなかなかお目にかかれません。

なので、オランダ人みんながみんなボロボロのダッチバイクに乗っているように見えるわけですが、それもあながち間違ってはいません。

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何十年と経ったボロボロの車両でも、オランダ人は手を加えながら愛情を注いで乗り続けます。

すぐ新しい物に買い替える日本人とは対照的に、祖父母や両親から譲り受けた自転車を大切に使っている人は、みな誇らしげです。

 

 

自転車専用レーンのような安全なインフラの上に成り立つオランダの自転車生活

世界一の自転車先進国と言われているオランダとて様々な問題を抱えており、決して完璧ではありません。
もちろん、ここまでの道のりも簡単なものではありませんでした。

日本でも最近では自転車対歩行者事故が増えており、こればかりは自転車に乗る個々人への注意・警告では限界があります。

そこで、自転車専用レーンの敷設というインフラが重要になってきます。

そして何より、実際に道路を使う私たち市民が声を上げることが何より大事です!

 

希望日本研究所 第5研究室

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