2016.05.02 梅雨入り

梅雨入り直前!誰かに話したくなる「梅雨」のトリビア

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「梅雨」は万国共通語!?なぜ「梅の雨」なのか?

「梅」の「雨」と書いて「梅雨」

「つゆ」または「ばいう」と呼ばれるこの東アジア特有の気象現象は、その特徴がはっきりしており、また他に類を見ない現象であることから、「津波(TSUNAMI)」同様に日本語がそのまま外国語になっており、英語でもフランス語でもドイツ語でも「BAIU」として定着しています。

 

では、そもそもなぜ5月から7月にかけて毎年やってくる曇りや雨の多い期間のことを「梅雨」と呼ぶようになったのでしょうか?

もともと中国で生まれた「梅雨」という言葉の語源には諸説ありますが、有名なものでは以下のようなものがあります。

  • 「梅の実が熟すころに降る雨」という意味で、中国の長江流域では「梅雨(ばいう)」と呼んでいたという説

梅の実

 

  • 「黴(かび)」が生えやすい時期の雨」という意味で、「黴雨(ばいう)」と呼んでいたが、カビでは語感が悪いので同じ読みで季節に合った「梅」の字を使い「梅雨」となったという説

 

日本に「梅雨」という言葉が伝わったのは江戸時代といわれており、その頃から「梅雨(つゆ)」と呼ばれるようになりました。

なぜ日本では「つゆ」と呼ぶのでしょうか?

これにも諸説ありますが、代表的なものでは以下のような説があります。

  • 「露(つゆ)」から連想
  • 梅の実が熟す時期だから「つはる」
  • 梅の実が熟し潰れる時期だから「潰ゆ(つゆ)」
  • カビのせいで物がそこなわれる「費ゆ(つひゆ)」

 

なお、「梅雨」という言葉が伝来する前は、日本ではこの時期の雨を「五月雨(さみだれ)」と表現しており、「さ」は陰暦の5月(現在の6月)、「みだれ」は「水垂れ」を意味しています。

 

「梅雨」のメカニズムとは?

春から夏への季節の変わり目に東アジアから東南アジアに長雨と曇天をもたらす特有の気象現象「梅雨」。

雨傘

 

毎年同じような時期に決まって訪れるこの雨季は、どのようなメカニズムで発生しているのでしょうか?

まずは日本列島に四季をもたらす非常に特徴的な異なる性質の空気の塊である「気団」の存在を理解しましょう。

日本周辺の気団は大きく分けて以下の4つからなります。

①揚子江気団

中国北部・モンゴルから満州にかけての地域に存在。

元来は冷たいシベリア気団が変質して温暖化したものであり、暖かく乾燥した大陸性の気団。

②オホーツク海気団

日本列島・朝鮮半島方面北側の気団。

オホーツク海に存在し、冷たく湿った海洋性の気団。

③熱帯モンスーン気団

中国大陸方面南側の気団。

インドシナ半島・南シナ海から南西諸島近海にかけての地域に存在。

暖かく非常に湿った海洋性の気団で、インド洋の海洋性気団の影響を強く受けている。

④小笠原気団(太平洋高気圧)

日本列島/朝鮮半島方面南側の気団。

北太平洋西部に存在し、高温・多湿で海洋性の気団。

日本周辺の気団

(Wikipediaより)

そしてこの中から梅雨に関係するのが、日本列島の北にとどまっている冬の冷たくて湿った「オホーツク海気団(オホーツク海高気圧)」と、日本に夏をもたらす南の暑くて湿った「小笠原気団(太平洋高気圧)」です。

冬から春にかけてはオホーツク海気団の勢力が優勢ですが、夏が近づくにつれて小笠原気団が張り出してきて、ぶつかり合ったところに温度差からできる前線が形成されます。

この二つの気団の勢力はほぼ均衡しているため前線は動かなくなり、東西数千kmにわたる「停滞前線」となって長時間にわたって多くの雨を降らせます。

 

しかし、夏が近づくにつれ「小笠原気団」の勢力が徐々に拡大し、「オホーツク海気団」を北に押し上げるようになり、ついには「小笠原気団」が日本列島をすっぽり包み込むと、梅雨が明け暑い夏がやってきます。

 

なお、秋になり、「小笠原気団」の勢力が弱まると再び「オホーツク海気団」が南下してきて同じような停滞前線を日本列島上空に形成します。

これがいわゆる「秋雨前線」です。

 

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