2016.04.28 クルマ

物を大切にすると増税?13年経過の自動車税・自動車重量税の増税を考える

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2015年から、「新車登録より13年以上経過したクルマ」の自動車税・自動車重量税が大幅に増税されています。

メンテナンスをしながら1990年製の愛車を維持している私の懐にも痛い出費です。

 

でもなぜ日本で古いものを大切にすると増税の対象となるのかを少し調べてみました。

■自動車税・重量税ともに15%アップの増税

■増税の理由「自動車税のクリーン化税制」とは

■そもそも、自動車税(資産税)と自動車重量税(道路使用税)とは

■税の主旨から考えると今回の自動車税の増税の大義はないのでは?

■ドイツやイギリスではむしろ税制優遇

■自動車は税収の「カモネギ」なので増税か?

■自動車産業は衰退産業になり果ててしまうのか

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自動車税・自動車重量税ともに15%アップの増税

例えば、自動車税、1.5L~2Lクラスで、13年未満なら年額39,500円が、13年を経過すると45,400円となり、5,900円増税になっています。

また、重量税は、1t~1.5tで、、13年未満なら24,600円(2年間)が、13年を経過すると34,200円となり、9,600円の増税になっています。

さらに18年を経過すると37,800円にもなります。

 

自動車税・自動車重量税をあわせると1.5万円以上の増税になります。

排気量や車重、ガソリン車・ディーゼル車、バスやトラックでは増税分が異なりますので、詳わしくは各地方自治体などのページにもあるので調べてみてください。

 

増税の理由「自動車税のクリーン化税制」とは

古い自動車を大切に乗っていると、なぜ数万円も増税となるのかについて、行政のページを見てみました。

”新車新規登録から一定年数を経過した環境負荷の大きい自動車について、税率をおおむね10%または15%高く(重課)する特例措置です。”とあります。

つまり環境負荷の大きいクルマに懲罰的に増税して、新しい車に買い替えることを促す政策というのが理由になっていました。

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そもそも、自動車税(資産税)と自動車重量税(道路使用税)とは

確かに、古いクルマの方が最新のクルマに比べれば燃費が悪いことは事実です。

しかしクルマを一台を廃車にして、新たに一台作るための環境負荷と、古いクルマを使い続けることで環境に与える負荷を比べて、新しく作る方が環境負荷が少ないとはにわかには信じられません。

 

それに、日本の中古車は海外に相当数輸出されています。

日本で使わなくても海外で利用するなら、温暖化ガスの輸出になってしまい 地球環境に対しての負荷は減らないので意味はありません。

 

しかし、残念ながら自動車メーカーは新車を売りたいので、新車を作る環境コストなどは公表していません。

また、お役所はどんな理由であれ増税できれば文句はありません。

 

どうも納得がいきません。

そこで、そもそも自動車にかかる税金とは、どのようなものかについても調べてみました。

 

自動車重量税は受益者負担の税金

自動車重量税は、国税で、車検を受けるときに課される税金です。

そもそも1970年代、日本の高速道路新規整備の財源のために、時の幹事長田中角栄が創設した税です。

当初は、道路特定財源とされ、道路の新設・維持のために、道路を利用するクルマとクルマを走らせるために使うガソリンに課税し財源とするものでした。

その後、平成20年には道路特定財源は一般財源化、平たく言えば道路のために使う税金ではなくその他のことに使っても良い税金、になりました。

 

自動車税は所有にかかわる税金

一方自動車税は、自動車の所有にかかわる税金で、乗る乗らないにかかわらずかかる税金です。

自動車が贅沢品とみなさていた時代を強く反映していて、非関税障壁としての外圧もあり、改められましたが依然として国際的には高額な税金になっているようです。

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税の主旨から考えると今回の自動車税の増税の大義はないのでは?

環境負荷の高い車に更なる課税をするというグリーン化が主旨ならば、道路の受益者負担を原則とした自動車重量税に増税する大義はありません。

 

また、自動車税は所有にかかわる税金なので、こちらもグリーン化の主旨とはあいません。

自動車税は、走る走らないにかかわらず所有していればかかる税金なのです。

 

むしろ、グリーン化が主旨ならばガソリンにかかわる税金にすべきです。

実際、今の車に比べて燃費の悪い古い車は既にガソリンを多く消費しているので、既にその分税金を払ってることになります。

やはり今回の増税に大義は無いように思えます。

 

ドイツやイギリスではむしろ税制優遇

真の自動車先進国のイギリスやドイルでは、むしろ古い車は税金が免除されるなどの政策で、古い車を持つことが奨励されているようです。

イギリスでは1973年以前のクルマは税金免除、ドイツでも30年以上前のオリジナルコンディションのクルマはヒストリックナンバーの交付が受け税金が優遇されるそうです。

もちろん13年以上で増税などということはありません。

 

高級車を数多く生産し、モータースポーツも盛んなイギリスやドイツは、自動車産業を文化としてとらえているようです。

一方、世界に冠たる自動車生産国日本にとって、自動車は消耗品に過ぎないということでしょう。

海外の自動者関係者からは、今回の増税が不思議かられているのも無理はありません。

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自動車は税収の「カモネギ」なので増税か?

結局のところ、13年以上の経過した車への課税は、「取れるところから取る」税金ということではないでしょうか?

古い車を使っているのはなにも愛好家だけでなく、やむを得ず古い車を使っているのに、「取れるところから取る」の姿勢で本当に良いのでしょうか?

 

またガソリンは、ガソリン課税された上に、さらに消費税の課される二重課税です。

 

納得できる説明のない課税や二重課税など、自動車は税金を徴収する対象としては良いカモなのかもしれません。

そしてその反動が、若い人の車離れとなって今顕在化してきています。

 

若者のクルマ離れは、所得が伸びないのに経費がかかりすぎるから

昨年の自動車市場動向調査では、クルマを保有していない若者の7割が関心がない、6割が買いたくないと答えているそうです。

またその理由は、車が無くても生活できる、駐車場代など費用が掛かりすぎる、お金を車以外に使いたいというものだそうです。

つまり、若い人が車を買わないのは、所得が伸びず、エンゲル係数も上昇している世の中で、車の維持費がかかりすぎるからではないでしょうか?

課税強化によって、金の卵を産むガチョウを痛めつけるような政策がとられれた、当然の結果とも言えるのではないでしょうか。

 

自動車産業は衰退産業になり果ててしまわないか

古い車に乗っている人にはわかることなのですが、実はここ20年くらい車はあまり進化していません。

ガソリンエンジンによる車の完成度は20年前に頂点に達してしまったのかもしれません。
今の車との違いは、トンネルに入った時に自動的にライトがつかないことくらいでしょうか?

 

電気自動車や水素自動車は革新的ですが、技術革新はまだまだこれから進みそうなので、買い替えるならこれらの技術が安定してから検討したいと思っています。

 

今クルマを買い替え無いのは、本当は昔ほど車の技術革新が進んでいないという理由もあるのではないでしょうか?

日本の自動車メーカーは、魅力的な自動車を作ることより、規制による力で新車のへの買い替えを促しています。

 

イノベーションを起こせる産業は、民間の力でどんどん開発を行い、障害となる規制を嫌います。

一方衰退産業は、国の規制で保護や支援をしてもらい延命しますが、段々衰退していくものです。

 

三菱自動車の問題がニュースで報道されています。

大丈夫なのか日本の自動車産業!!と思うことの多い最近です。

 

まとめ

新車登録から13年以上たったクルマの税金が大幅に増加したことについて調べてみました。

ドイツやイギリスと言った自動車先進国ではむしろ税制優遇されている一方、日本の今回の増税には納得できる理由はない、「取れるところから取る」税金のようです。

 

結局このような増税の姿勢が、むしろ、クルマを買い替えない状況や若者のクルマ離れを招いているのではないでしょうか。

でも自動車業界自身はこのことが理解できていないようで、非常に残念なことです。

 

個人的な話ですが、それでも私は、20年以上たった愛車を手放すつもりはありません。

税金が安ければ、今時の新しいクルマに興味がないわけではないのですが。

霞が関や永田町の人々は、北風と太陽の話を知らないようです。

 

週末に天気が良ければ、オイル交換でもしてみようと思います。

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(第一研究室)

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