2015.04.15 動物

害獣事件もう放っておけない!?日本の鳥獣被害は年間200億円!

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害獣事件って何??人間のエゴと、年間200億円の損害をもたらす鳥獣害の真実

『害獣』という言葉をご存知でしょうか?

害獣(がいじゅう)とは、人間に対してなんらかの害をもたらす、家畜などの飼育動物”哺乳類に属する動物一般”を指します。

例えば…

ヒグマ、イノシシ、シカ、タヌキ、キツネ、イタチ、ハクビシン、コウモリ、ネズミ…

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どれも動物園で見ればかわいい動物ばかり。

しかしながら、これらの動物は、時に人間を襲ったり、畑を荒らしたり、景観を破壊したり、糞尿による汚染を撒き散らしたりと、人間に対しての害、害獣事件をもたらしているのも事実です。

同時に人間による環境破壊や、生息地への侵害があるのも事実。

今日は、人間のエゴと、年間200億円の損害をもたらす害獣、害鳥の真実についてお伝えして参ります。

年間200億円の損害!害獣事件による被害例

農林水産省のホームページによると、野生鳥獣による農作物への被害額はおよそ200億円。

そのうちの6割が獣類、4割が鳥類によるものとのこと。

獣類では9割がイノシシ、シカ、サルによるものだそうです。

それでは日本全国200億円を超えるという鳥獣被害、人的被害その状況を見ていきましょう。

害獣事件:イノシシ、シカ、サルなどの獣類による農作物被害

日本における野生鳥獣による農作物被害の現状を見ていきましょう。

我々が日常生活を送っていると、イノシシ、シカ、サルなどの動物に出会うことはまずありません。旅行先に目にして『あっかわいい〜!!』といったところではないでしょうか?

イノシシ親子の行進なんて微笑ましく見つめてしまいますよね。

 

ところが、日本の中山間地域における農作物被害は深刻なようです。

ちょっとだけ難しい話をしますが… 以下の図をご覧ください。

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出典:農林水産省ホームページ

大切に大切に育ててきた農作物が一夜にして食い荒らされてしまうのです。雨の日も風の日も、必死になって育ててきた農作物。肥料や耕作には莫大な費用が、農業従事者の大切なお金かかっているのです。

自分の身に起こったこととして一度考えてみてください。中山間地域で農業を営んでいる人にとっては死活問題です。

なんでこんなに被害が生まれてしまうのでしょう。

原因は…

・集落の過疎化・高齢化による人間活動の低下
・害獣のえさ場や隠れ場になる耕作放棄地の増加
・少雪傾向にともない、害獣生息域の拡大
・猟師の減少、そして高齢化

こういった要因が重なり、今、日本の野生鳥獣による農作物への被害額は、200億円にまで膨れ上がっているのです。

害獣事件:クマなどの害獣が人間を襲った事件例 三毛別羆事件、石狩沼田幌新事件、秋田八幡平クマ牧場事件

一時期、インターネット上で盛んにシェアされた三毛別羆事件。ご存知でしょうか?

三毛別羆事件

三毛別羆事件(さんけべつひぐまじけん)とは、1915年(大正4年)12月9日 – 12月14日にかけて、北海道苫前郡苫前村(現:苫前町古丹別)三毛別(現:三渓)六線沢で発生した、クマの獣害(じゅうがい)としては記録的な被害を出した事件。六線沢熊害事件(ろくせんさわゆうがいじけん)、苫前羆事件(とままえひぐまじけん)とも呼ばれる。羆(ヒグマ)が数度にわたり民家を襲い、開拓民7名が死亡、3名が重傷を負った。事件を受けて討伐隊が組織され、問題の熊が射殺されたことで事件は終息した。

ウィキペディアより

人喰い熊が3歳男児を撲殺、臨月を迎えていた主婦の腹を裂き胎児をかき出す、6歳児の少年を生きながらにして左股、臀部、胸部、肩部と食べる…

最終的には討伐隊の射殺により、事件はおさまりましたが、7名が死亡、3名が重傷という凄惨なものになりました。

一度人間の味を覚えた熊は人間を獲物と認識するようです…

これは映画の中の話ではありません。実際に起きた害獣が人間を襲った事例のひとつです。(『羆風(くまかぜ)』『羆嵐(くまあらし)』などの名で、多くの小説、テレビドラマ、映画、漫画の題材となりました。)

そのほかにも、三毛別羆事件の次に大きな被害を出した、石狩沼田幌新事件

こちらは、北海道雨竜郡沼田町の幌新地区で発生した、日本史上2番目に大きな害獣事件。

この事件もヒグマが開拓民や猟師を次々に襲い、4名が死亡、3名の重傷者を出しています。

記憶に新しいところでは、2012年、秋田八幡平クマ牧場での害獣事件があります。こちらは、飼育されていたクマなので野生の害獣とは言えませんが、牧場から脱走したヒグマが飼育員を襲い、死亡する事故が発生しました。

実際に今、日本の過疎化した中山間地では、人気が少なくなることで休耕田などに熊が出没しています。

農地や民家近くに頻繁に熊が出没し、農業者が襲われる事例発生しています。

中山間地で生活する人々の命を脅かす問題になっています。

害獣事件:ハクビシン、コウモリ、ネズミなど害獣の糞尿による汚染

害獣の被害は農作物や、直接的に人間へ被害をもたらすものだけではありません。

糞尿による汚染というケースもあります。

コウモリやネズミによる糞尿は悪臭がひどく、家屋や建物を汚染するばかりか、細菌・ウィルスなど病原体の媒介の危険性もあるのです。

特に、コウモリやネズミは繁殖力も強く、被害の拡散が早いという特徴があります。

また、ハクビシンやアライグマ、ネコなど、一見可愛げな動物も糞尿汚染を拡げています。ハクビシン、アライグマなどは、従来は山里で生活していたものですが、最近では都市部の民家の屋根裏などにも棲みつくケースもみられ、家屋が汚染されています。

もしあなたの家の屋根裏がハクビシン、アライグマに糞尿だらけにされたら…

想像もしたくないですね。

大変な問題ではありますが、実は、これらの害獣を駆除するには狩猟許可が必要になります。

我々一般人には、駆除、退治することができないのです。

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害獣事件に対する効果的な対策はあるのか

では、害獣に対する効果的な対策はあるのでしょうか?

このように困った害獣被害に対し、各自治体はさまざまな対策をとっていますが、いまひとつ十分な効果を挙げられていません。

そんな中、注目を浴びているキーワードが『ジビエ』です。

野生鳥獣の食肉とするジビエ文化と鳥獣被害

本来、野生鳥獣は適正な数まで駆除をする頭数管理が望まれます。

ところがこれがカンタンな話では無く、狩猟者の高齢化により、追いついていない状況にあります。

それでもハンティングそのものを楽しんでもらうための講座を開催したり、「狩りガール」と称して女性の狩猟免許取得を推し進めるなど、猟友会も頑張っています。

実際に狩猟免許を持つ女性はこの10年間で倍増しているようですが、まだまだ足りないのが実情。

ところが、昨今流行の兆しを見せている『ジビエ』の存在がこの現状を打破する可能性を持っています。

『ジビエ』とは、狩猟で得た天然の野生鳥獣の食肉のこと。

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シカ、イノシシなどの野生鳥獣を食肉として商業ベースに乗せることができれば、需要の増加と共に、駆除を促進できるかもしれません。

害獣とは言いますが、人間にとって害があるだけで、動物たちには何の罪もありません。

『ジビエ』はヨーロッパでは伝統料理として古くからある食文化。

動物の尊い生命を奪う代わりに感謝の気持ちを込めて食する、ジビエの文化が日本にも浸透、商業ベースに乗れば、狩猟がより強いビジネスとなり、適正な頭数管理をできるだけの規模になるだろうという考え方もあります。

従来、害獣駆除は猟友会のボランティアに近い作業でした。しかしながら、それがビジネスとなるならば、報酬も変わります。中山間地に人が戻ります。人気が出れば、クマもハクビシンもアライグマも、山の奥に戻っていきます。

もちろんカンタンなことではありませんが、鳥獣被害対策や地域活性化に貢献できる可能性は十分でしょう。

害獣だけが悪いのか?人間にだって罪はある!

上記でも述べた通り、害獣とは言いますが、人間にとって害があるだけで、動物たちには何の罪もありません。

問題となっているアライグマはそもそも、北アメリカ原産の野生動物で、日本には生息していなかった動物です。ペットとして輸入されたアライグマが飼いきれなくなり、野に放たれたり、逃げだしたものが野生化したのです。

人間が持ち込んだものなんです。

同様に多くの獣害被害例を持つハクビシンも諸説ありますが、外来種とみられています。

明治時代に毛皮用として中国などから、人間の手によって持ち込まれたものが野生化したとの説が有力です。

※横浜市のハクビシン被害についても追記(最下部)

害獣問題は深刻な被害をもたらしており、我々が解決しなくてはならない問題であるのは事実ですが、決して動物たちだけが悪いわけではありません。

人間にも罪があることを忘れてはなりません。

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害獣事件… 人間のエゴと鳥獣被害 まとめ

年間200億円。申告されていないものも含めれば、1000億円をも超えると言われる害獣、鳥獣被害。

本当に深刻な問題です。

この問題は中山間地域に住む人だけでは無く、日本人全体の問題として、しっかり考えていかなくてはなりません。

時に農作物を荒らし、人間を襲い、糞尿汚染を起こす害獣。

しかしながら、動物たちには何の罪もありません。

我々はどのように向き合っていけば良いのでしょうか。

自然と人間の共存。『ジビエ』を含めたさまざまな対策を探り、真剣に考えていかなくてならない問題です。

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追記〜

横浜市でもハクビシン被害が!住宅街にも忍び寄る獣害被害

このところは中山間地に限らず、横浜市のような住宅街でもハクビシンによる獣害が報告されています。

現在は横浜市を中心に神奈川県全域において、ハクビシンが民家に住み着く被害が発生しており、

・屋根裏等への糞害
・鳴き声による騒音
・農作物や花壇を荒らす

などの被害が多発。

頭数などは自治体も管理できていない模様で、元来の繁殖力に加え、天敵もいない状況でハクビシンはドンドン数を増やしているようです。

上記で述べたケースと同様、ハクビシンは鳥獣保護法の対象。捕獲が原則禁じられています。一般人が勝手に捕獲することも出来ず、被害は増え続けてしまっている状況です。(自治体が捕獲許可が必要。捕獲オリを貸し出しなどは行っている。)

もちろん中山間地でもハクビシン被害は報告されており、農作物被害は増え続けています。

この問題をどう考えるか、我々人間の責任は重いですね。
獣害被害対策と命の有効活用の両立を!

 


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