2016.03.10 アメリカ大統領選挙

アメリカ大統領選前半戦最大のヤマ場「スーパーチューズデー」とは?

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「スーパーチューズデー」の前哨戦!?選挙戦に弾みをつける4州での戦い!

4年に一度行われるアメリカ大統領選において、選挙戦の流れを大きく左右するとされている「スーパーチューズデー」。

そもそもアメリカ大統領選は11月の本選挙に先駆け、2月から6月にかけて民主党・共和党両党の大統領候補者を選出する予備選挙を行う。

アメリカ大統領選のしくみ

まずはアイオワ、ニューハンプシャー、ネバダ、サウスカロライナの4州において選挙戦が行われ、その後に続くのが序盤戦最大の大一番「スーパーチューズデー」である。

序盤で勝利した候補者はその後の資金集めや政治家からの支持が受けやすく、たとえ知名度の低い候補者であっても全米に名が知れ渡って選挙戦に弾みがつくのだ。

最も早く選挙戦がスタートするアイオワと、それに続くニューハンプシャーの結果は全体の予備選挙に大きな影響力を与え、この2州で敗北すると早々に選挙戦から脱落するケースも非常に多い。

例えば2008年の共和党候補者であったルドルフ・ジュリアーニ

ルドルフ・ジュリアーニ

2001年9月にアメリカで起こった同時多発テロの際、ニューヨーク市長として当時のブッシュ大統領とともにテロリズムと戦うことを宣言し、「世界の市長」として称賛を浴びた人物である。

抜群の国民的知名度と幅広い支持層により、当初支持率は他の候補者を寄せ付けないほど群を抜いており、彼を「本命」とする見方が優勢であった。

しかし、ジュリアーニは序盤戦を棄てて大票田であるフロリダでの選挙戦に集中するという致命的な戦略ミスを犯す。

共和党にとって最も重要な州であるサウスカロライナを含む、序盤戦のすべての予備選で敗北したジュリアーニは一気に勢いを失い、結局、目標としていたフロリダ州でも支持が広がらず敗北。そのまま選挙戦からの撤退を余儀なくされたのだ。

こうして次々と各州で予備選挙が行われていき、その過程で勝ち目がないと判断した候補者は自ら撤退していくのだ。

 

いよいよ前半戦最大のヤマ場「スーパーチューズデー」

前哨戦ともいうべき4州の選挙戦が終わると、いよいよ序盤戦最大のヤマ場がやってくる。

3月第1週の火曜日に10州以上の予備選挙・党員集会が集中する「スーパーチューズデー」だ。

この言葉が最初に用いられたのは1988年3月8日の予備選挙であり、テキサス州、フロリダ州、テネシー州、ルイジアナ州、オクラホマ州、ミシシッピ州、ケンタッキー州、アラバマ州およびジョージア州の9州が一斉に選挙を行った。

 

なぜ複数の州が同日で選挙を行うようになったのか?

先に述べたように、アメリカ大統領選はアイオワ、ニューハンプシャーなどの中部・北部の州から選挙戦がスタートするため、これらの州で勝利した候補者が圧倒的に有利となる。

すると後から選挙を行う州、特に南部の州の選挙戦への影響力が著しく低下することで偏った民意が反映されないよう、後発州の発言力を高めるために多くの州が同日選挙を行うようになったのだ。

 

日本では、通常、選挙は日曜日に行われるが、なぜアメリカ大統領選は火曜日なのか?

ご存知の通りアメリカ合衆国は広大な国土を持つ大国である。

アメリカ地図

昔のアメリカ人にとって移動手段といえば馬車であり、広い国土の都市にしかない投票所に行くためには丸1日以上、帰りにも1日かかっていた。

アメリカの国民の多くはキリスト教徒であり、安息日の日曜日には礼拝があり、選挙はもちろんのこと移動もできなかった。

そのため、翌日の月曜日に出発し、一日かけて選挙会場へ向かい、到着するのが火曜日だったことから投票日を火曜日に設定することが通例になったとされる。

 

ちなみに、アメリカ大統領選の本選挙は11月の「第一月曜日の翌日の火曜日」と決まっている。

単に「第一火曜日」としないのは、11月1日が火曜日であった場合、この日はカトリック教会にとっては「諸聖人の日(All Saints’ Day)」という祝日にあたるため選挙を行うことができないからである。

 

(希望日本研究所 第4研究室)

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