2016.02.24 規制緩和

山田宏先生「政治経営」を解説!『国や自治体の運営も会社の経営も同じです』【動画】

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政治経営について山田宏先生が解説!『国や自治体も民間との競争が必要』

競争相手がいない自治体は、民間企業のように支出を抑えたり売上を改善したりする経営努力をしているのでしょうか?

税金という収入で納税者に対するサービスを提供する義務があり、また税収も有限なため、国も自治体も利益を追従する民間企業と同じような経営感覚が必要です。

まさに社長として実際に自治体を運営し、抵抗勢力に負けじと財政削減などもされてきた元杉並区長の山田宏先生は、今の国家および自治体の運営ぶりをどう見ていらっしゃるのでしょうか?

経験談を交えた説得力のある解説を動画にていただきました。

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※ このページから直接動画をご覧頂けます。また、下部には文字起こしもございます。

 

山田 宏(やまだ ひろし) 国家経営研究会 代表理事 プロフィール

【経歴】
昭和33年生まれ
京都大学法学部卒業後、松下政経塾へ2期生として入塾
都議会議員を2期、杉並区長を3期、衆議院議員を2期務める
現在は国家経営研究会の代表理事

【著書】
「日本よい国」構想 (WAC出版)
第3の道 (マガジンハウス) 他

川上 和久(かわかみ かずひさ) 明治学院大学 教授 / 希望日本研究所 所長 プロフィール

【経歴】
昭和32年生まれ
東京大学文学部社会心理学科卒業
同大学大学院社会学研究科社会心理学専攻博士課程単位取得退学
東海大学文学部助教授等を経て現職
専攻は政治心理学、戦略コミュニケーション論

【著書】
イラク戦争と情報操作
「橋本維新」は3年で終わる
「反日プロパガンダ」の読み解き方 他

 

山田宏先生が語る「政治経営」以下よりテキストでもお読み頂けます。

kk100川上 今回は「国家を経営する」という理念について、まさに<一般社団法人 国家経営研究会>ということで、代表理事の山田宏先生からお話を伺いたいと思います。

山田先生は杉並区長をやっておられたときに、自治体経営という概念を徹底させようということを一生懸命なさっておられましたけれども、自治体を経営したという経験から、やはり「国家も経営感覚が必要なんだ」ということを痛感されたと思うんですね。

この自治体経営で最初に意識変革というか「こういうところをまず変えないとダメだった」というところからお話をいただけますか。

hy1山田 まぁ自治体は『潰れない組織』の最たるものなんですよ。

自治体が財政難になると、国もそうですけれども、潰れない、つまり独占企業なだけに、税を上げたり国債を発行したりと、将来の子どもに税を払わせるという意味ですね。

そういった意味で、負担増をやるという側になってしまって、自分の身を切るということではないんです。

民間企業の場合は、経営が苦しくなったら自分の商品の値段を苦しいからといって上げませんよね?

上げたら売れなくなって他のところに負けて潰れてしまうわけですから。

普通の企業の場合は、経営が苦しくなれば、まずやることは、商品の値段を上げることではなくて、コストを削減して、また売上を頑張って知恵を出して上げるというところに経営の本質があると思うんですよ。

つまり、なるべく消費者や、自治体や国でいえば納税者に負担をさせないで、良いサービスをどう提供するかということが、国であろうが地方自治体であろうが会社経営であろうが、私は一緒だと思うんです。

kk100川上 その中で、抵抗勢力というのがどうしてもいると思うんですね。

産業を活性化させて税収を上げていく。
その方法については色々あると思うんですけれど、ただ『出』を抑えてやっていくというようなことについては、「そんなの嫌だ」という抵抗勢力がおそらく杉並区長時代もおられたと思うし、国家のレベルでも衆議院議員をやっておられたときに国レベルの抵抗勢力だなとお感じになられていたと思うんですね。

それをどうやって排除して経営的な感覚というのを取り入れていけば良いかというのは、まぁ遠い道のりだと思うんですけれど、「これはまず手を付けていかなければいけない」というのはどこにあるんでしょうね?

hy1山田 国も財政再建とか民主党時代も事業仕分けとか、今の自民党も色々やっていますけれども、ああいうやり方ではいけませんね。

抵抗勢力というのは、まず基本は役所なんです。

役所は予算を削るの嫌ですから、役所にぶら下がっている様々な・・・
補助金を受けたり、また補助金でなくても法律で守られたりという意味で規制を受けている業界がありますよね。

こういったところがみんな抵抗するわけです。

つまり、歳出を削減するという意味ではなくて、「ここに使っていたお金をこっちに回す」という、つまり『アレもコレも』ではなくて『アレかコレか』をやるのが経営なんですけれども、そういう場合は切られてしまう方があるんです。

しかし、そういうことをしないと結局お金だけがどんどん増えるということなんで、切れるかどうかですね。

そのためには、原則を決める必要があるんです。

原則というのは、事業仕分けで「これが上手くいっているか上手くいっていないか」とか「効果が上がっているか上がっていないか」とか、そんなこと政治家がやったってできません。

それは一番わかっているのは役所ですから。

また、効果があるかどうかを決めるのは、これは住民なんです。

政治家が/民主党の議員が「こうだああだ」なんて言ったって、そんなのダメです。
それから自民党の議員が「こうでこうだ」って大臣が言ってもダメです。
それは役所には勝てないです。

本当に役所のサービスが良いかどうかを決めるのは、サービスを受けている住民なんです。

だから、選ばれなくなるようになる/使われなくようになるという風に、やはり色んなサービスを競争させないといけないと。

役所のサービスも民間と競争させて、役所のサービスがみんな受け入れられなくなるということで潰さないといけないわけです。

そういうような方法をとらないといけないんですが、私が杉並区長のときは、まず歳出を15%削減すると方針を決めたわけです。

杉並区の財政は1350億円ですから、15%ですと200億円ぐらい、、、これを一気に切ると。

切るとなると、それはもう役所は全部反対、業界団体も全部反対、議会も全部反対、労働組合も全部反対。

だけれども、「決めたからやりますよ」「そういう風に考えてください」とやると、役所は全部各課各係にそれぞれ「15%削れ」とくるわけです。

みんな一生懸命やって削ります。

そうすると、どんどんその影響を住民が受けて、みんな「けしからん!」と怒り出します。

だけれども、「借金で潰れてしまったら終わりじゃないか」ということをちゃんと伝えることができれば、ちゃんと協力をしてくれるもんなんです。

そこに、「こっちは良いけどこっちはダメ」「こっちは残すけどこっちはいい」とか、そんなことをやり始めると、これ政治ですから、いろんな団体が区議会議員とか都議会議員とか衆議院議員のところに来て「先生、なんとか私のところはお願いします、例外にしてください」って来ますよ。

そうすると、みんな例外、福祉も例外、医療も例外、教育も例外って始まったら、何にも切れないですよ。

だから、「福祉も教育も医療も例外なし!」って1回やらないと、そこまでの覚悟をすると物が回ってくるので、その覚悟が今の国には欠けていると思います。

kk100川上 安倍内閣も、岩盤規制を絶対ドリルで開けて、そういう規制について風邪穴を開けて、財政再建をやっていくんだということを聞くんです。

それで成長戦略に結びつくということはあるんですけれども、山田先生がなさったように、一律にやって、その中から成長戦略を生み出すという、一つの政治家としての覚悟ですね。

覚悟と実行力というものがいかに必要かということを、今日の話から私も感じ取ることができました。

hy1山田   役所の予算を切って、そのお金で民間に委託するわけですから、歳出が減って、デフレ政策をしているわけではありませんからね。
kk100川上   そういう成長戦略を、是非とも安倍内閣にも期待していきたいと思います。

 

 

希望日本研究所 第5研究室

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