2015.12.28 文化芸術振興

【日本の奇祭】子孫繁栄!世界で注目されている女陰・男根崇拝

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日本の奇祭、自然崇拝から生まれた古代の神々

日本には「奇祭」と呼ばれる古代から信仰されている神の祭りが複数存在する。

一見奇異に見える土着信仰の祭りを体験しようと、最近では海外観光客にも人気もある。

愛知県に伝わる「農耕・人の実りを守る神(農業・子宝信仰)」は、女性や男性の性器の形を前面に押し出しているので「奇祭」と呼ばれていたり、宮城県の火伏せの神様を信仰した藁でコスプレした男たちの祭りは重要無形民俗文化財にも指定されている。

秋田県の「ナマハゲ」民族行事は、「怠け者はいねが。泣く子はいねが」と各家庭を訪ねる来訪神「男鹿のナマハゲ」。

「ばかやろー」と悪態をつく茨城県に伝わる「悪態祭り」。

福岡県のお尻を振って豊作祈願をする「尻振り祭」。

このブログでは日本古来からの信仰を基盤にした文化的価値の高い奇祭を紹介する。

 

訓戒を与える奇祭、「男鹿のナマハゲ」

ナマハゲは毎年大晦日の晩に秋田県男鹿半島のほぼ全域で行われており、古くから伝統を受け継ぐ民族行事で重要無形民俗文化財に登録されている。

ナマハゲは真山・本山に鎮座する神々の使者で、各家庭を巡り悪事に訓戒を与え、厄災を祓い、豊作・豊漁・吉事をもたらす来訪神だ。

こんな怖い面々が集団で家を訪問するのだから、ものすごい迫力だ。

姿を見た小さな子供たちは怖さのあまり泣き出すことから、毎年のナマハゲ恐怖体験はトラウマになり児童虐待に相当すると主張する団体もいる。

ナマハゲの語源は「火斑(ナモミ)を剥ぐ」という言葉が訛ったものと云われている。

ナモミとは炉端にかじりついていると手足にできる火型で、それを剥ぎ取って怠け者を戒めるのがナマハゲの仕事だ。

昔からの祭なので強調はあるだろうが、手袋をはめ凶器を振りかざし皮膚を剥ぎ取るなんて普通の祭じゃない、恐すぎる。

これ以上、ナマハゲのパフォーマンスがエスカレートしないことを祈る。

 

藁のコスプレ、「米川の水かぶり」

宮城県登米市に伝わる火伏せの祭、「氷川の水かぶり」。

藁でコスプレした男たちが顔に火の神様の印である「かまどの煤」を塗りたくり、家々に水をぶっかけて村中練り歩くかなりシュールな祭だが、重要無形民俗文化財である。

練り歩いている際に村人は、世の神様の使いである男たちの着用している藁を次々に引っ張り持って行く。

その様にはびっくりするが、言い伝えではその藁は「火伏せのお守り」になるので自分の家の屋根に上げてお守りにするという。

火伏せの祭りは成人儀礼の試練でもある。

地域の元服年齢(数え15歳前後)の男が成人男性として地域の祭りや共同作業等に従事し地域を支える一員なるという意味で裸体に藁を巻き、わらじを履き祭に参加する。

 

「ばかやろー!」お供え物を奪い取った人は幸せになれる奇祭

「悪態祭り」は茨城県にある愛宕神社裏にある飯綱神社の天狗のお祭りで、

参拝客が「ばかやろー」と騒ぎ、天狗に邪魔されながらもお供え物を奪い合う。

13人の氏子たちが白装束をまとい天狗の面をつけ、愛宕神社を目指し山登しながら境内の13の天狗のほこらにお供え物をして回る。

この時に参拝客は「ばかやろー」と悪態(悪口)を言い合い、氏子たちが持っている天狗お供え物を奪い合い、天狗は阻止しバトルしあうなんとも攻撃的な祭である。

お供え物を奪い取った人は幸せになれると言われています。

 

「尻振り」で豊作を祈る奇祭

大蛇の伝承が元になっている「尻振り祭」は、福岡県井手浦の老若男女が総出でお祭り行事に参加し、お尻をぷりぷり振って豊作を祈る。

「昔、平尾台に大蛇がいて悪さをするので、神様がこれを退治した。ところが尻尾が井手浦に落ち、ピンピン尻尾を振ったそうな。その年は10数年ぶりの大豊作に恵まれた」ということに因み、始まったと伝えられている。

お尻は大きく振れば振るほど大豊作という。

村人が当番座元の庭先(近年は井手浦公民館前広場)に集まり、ワラで長さ4メートル、高さ3メートルの大蛇を作り祭壇を設け、その前で神主さん、当番座元、翌年の座元の三人が腰をかがめお尻を振る。

大きく振るほど大豊作というわけで、「もっと振れ、もっと振れ!」と参拝客が賑わう。

この後、神官が大蛇を三本の矢で射とめ、太刀で3ヶ所を斬るしぐさをして大蛇退治の儀式は終わる。

 

子孫繁栄を願う、女陰・男根崇拝

奇祭というと、真っ先に挙げられるのがこの女陰・男根崇拝の祭である。

日本における性器信仰の実際の象徴の数は、女陰よりも男根の方が多い。

子宝祈願・性病・不妊治療の祈願の神として信仰され、海外観光客にも人気がある。

日本における女陰・男根崇拝は、全国的に分布しており、その名称には「おしめさま、歓喜天、金魔羅様、金精様(金勢様)、金丸様、陰陽石、瘡神、お祠様、さいのかみ、穴場様、穴婆様、とんび岩」などがある。

 

女陰信仰

「姫石」と呼ばれる女陰をかたどった石が奉納されている大縣神社は、愛知県犬山市にある。

大縣神社の御社殿は1661年尾張藩二代徳川光友によって再興されたもので尾張造という様式は、重要文化財指定だ。

古来より安産・子授・子育・婦人病など女性の守護神として崇敬されている。

大縣神社 姫石 作者:Yanajin33 1 October 2012,

大縣神社 「姫石」 作者:Yanajin33 1 October 2012,

「男性器」の田縣神社と「女性器」の大縣神社は、直線距離で約3kmの場所に奉納され対になっている。

「文字」という概念が浸透していない時代では、抽象的なものよりこの姫石のように視覚的にズバリ「そのもの」の方ががわかりやすかったのだろう。

それはそれですごくいい時代だったと思う。

 

男根信仰

愛知県小牧市の田縣神社で行われている豊年祭は毎春行われ、「新しい生命の誕生」を意味し子宝と農業の信仰を結びつけた神社である。

男達が「大男茎形(おおおわせがた)」と呼ばれる男根をかたどった神輿を担いで練り歩き、小ぶりな男根をかたどったものを巫女たちが抱えて練り歩く。

なぜ大きい男根と小ぶりな男根を作ったのかは不明であるが、女性が大男茎形(大きい方)に触れると「子どもが授かる」と言われている。

男根を「天」、女陰を「地」と見立て、「天からの恵みにより、大地が潤い、五穀豊穣となる事と子宝に恵まれる」事を祈願する。

愛知県小牧市の田縣神社で行われる豊年祭。作者:KKPCW 12 April 2009

愛知県小牧市の田縣神社で行われる豊年祭。作者:KKPCW 12 April 2009

 

日本の奇祭が行われている場所はパワースポット

こうした古来からの土着信仰は今回ご紹介できなかったものも数多くある。

このブログに紹介した神社は、巷では「パワースポット」と言われている。

根拠はないが、そこに行くと身体にエネルギーが満ち元気になるそうだ。

 

日本は島国であり、山、海、川、森林など豊かな自然に囲まれているので自然信仰の一部として奇祭は存在する。

それは日本ならではの歴史的財産で文化力である。

あなたの先祖は、男根や女陰を拝み、またはお尻を振りながら、五穀豊穣を祈り子々孫々の繁栄を願ったのだ。

日本の特徴ある伝統や儀式、信仰などのルーツを知ることにより、己を知ることができる。

己を知れば恐れるものなど何もない。

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